エプソンから新型GPSウォッチWristable GPS SF−850が発売開始!
2016年2月10日(水)にエプソンから新型のランニングウォツチが発売されました。
これまでWristableシリーズとして製品をリリースしてきましたが、今回のランニングウオッチはWristable GPS SF−850。Wristable GPS SF−810の進化版としてリリースされたわけです。
もちろん、今回のランニングウォッチもGPS機能の付いた、時計内に心拍計機能を搭載してあるタイプのモデルです。
心拍ベルトの装着は面倒だけど、心拍数は計測できたらいいよね!というランナーにはオススメの一品と言えるでしょう。
いわゆるランニングウォッチとしては、前作のWristable GPS SF−810が2014年の10月にリリース。約1年4ヶ月後の発売となったWristable GPS SF−850は前作とどんな違いがあるのか?また、他社との違いは何なのかを解説していきたいと思います。
目次
前作との違い
※Wristable GPS SF−810シリーズ。
前作のWristable GPS SF−810シリーズも心拍ベルトを装着せずに時計内で計測ができるタイプでした。今回のモデルも同様のモデルです。
では、「違い」は何なのか?前作との違いは大きく2つあります。
1つは最大酸素摂取量(VO2max)の予測ができるようになったこと。
もう1つは活動量計機能が備わっていることです。
デザインやカラーにん関しては若干の違いがあるものの、大きな違いとしては上記2つに集約されるでしょう。
最大酸素摂取量が計測できることで得られること
ちなみに、最大酸素摂取量(VO2max)とは、1分間に体重1㎏あたりで取り込める最大の酸素量です。
これには個人差があり、数値が高いほど速いスピードでのランニングを長時間維持できると言われています。基本的には、心肺機能が高い人=最大酸素摂取量が高い人だと考えて下さい。
※もちろん、最大酸素摂取量が高ければ高いほど、フルマラソンの自己記録が高くなるとは必ずしも言い切れません(ランニングエコノミーや乳酸性作業閾値などにもよるため)が、最大酸素摂取量が低い人がパフォーマンスが高くなることもありません。
今回リリースされるWristable GPS SF−850シリーズには、走行速度と脈拍数から簡易的にVO2Max(最大酸素摂取量)を推計する機能が搭載されています。
さらにVO2max推定値を活用しフルマラソン、ハーフマラソン、10km、5㎞ランのタイムを予測する機能を備えています。
ただし、既に市場に出回っているGARMINの(ガーミン)のGPS機能付きランニングウオッチやSUUNTOのランニングウォッチには最大酸素摂取量の計測機能は付いているため、エプソンもようやく2社に追い付きつつあると言っていいでしょう。
心拍内蔵モデルのランニングウォッチはガーミンよりも先に出ているため、正確性という意味では分があるかもしれません。ですが、胸に装着する心拍ベルトよりは正確性は劣りますので、本格的にランニング中の心拍数の計測を行っていきたいランナーに関しては、あまりおすすめできません。
活動量計とは?
健康管理を目的に身体活動に関する様々なデータを測定・記録してくれるデバイスです。当初はアメリカで人気に火がつき、広がりましたが、2012年頃からは日本でも話題になりはじめ、主に家電量販店などで目にする機会も増えてきました。健康の保持・増進目的の方が時計の機能と併用して活用しているイメージが今のところは強いアイテムです。
高機能型のランニングウォッチの中では、活動量計の機能を搭載しているものは今のところ無し。そういう意味では斬新な組み合わせと言えるでしょう。
例えば、ガーミンのランニングウォッチはForeAthleteシリーズで最大酸素摂取量は計測可能です。活動量計はvívosmart® HR Jなどがあり、別々に販売されています。
両方の機能がどうしても欲しい場合はエプソンのGPS SF−850シリーズはオススメです。
その他のスペック
サイズ(厚さ) 14.2mm(前作Wristable GPS SF−810と変わらず)
重量 約52g(前作Wristable GPS SF−810と変わらず)
防水機能 5気圧(50m)(Wristable GPS SF−810と変わらず)
動作時間 GPS機能稼働時(脈拍計速ON時) 20時間(Wristable GPS SF−810と変わらず)
GPS機能稼働時(脈拍計速OFF時) 24時間(Wristable GPS SF−810と変わらず)
時計表示時(オートスリープON時)活動量計ONの場合 60時間
時計表示時(オートスリープON時)活動量計OFFの場合 16日間(Wristable GPS SF−810と変わらず)
※オートスリープON時とは1日14時間スリープさせた状態の時のことを言う。
動作温度 −5℃〜50℃(Wristable GPS SF−810と変わらず)
最大ラップ数 7900(前作は2048)
心拍計測 時計に内蔵
通過ラップなどをアラームと共に振動で知らせるバイブレーション機能も搭載しているため、走りに集中できます。
ということで、ほぼほぼ前作と同じスペックです。なので、比較事項とすれば最大酸素摂取量が予測できるか、活動量計機能が付いているか否かだけを判断すれば良いということ。
エプソンダイレクトショップでの販売価格は3万9800円(税別)。
まとめ
個人的所感としては、ランニングのパフォーマンスアップに重きを置きながら高機能のランニングウォッチを求めている層と、活動量計機能を求めている層は、両方の機能を求めていないのではないかと思っています。
※活動量計の機能を求めている人達はビギナーのランナー、ダイエット、健康の保持・増進がテーマの場合がほとんど。
もちろん、両方あるに越したことはないですが、特に活動量計の機能をメインで求めている人達はランニングウオッチのGPS機能や持続時間などはあまり気にしないでしょう。ランニングのパフォーマンスアップを求めている人達は、あまりダイエットや健康の保持増進には興味が高いとは言えませんし。
「売れるかどうか」を考えるのであれば、間違いなくパフォーマンスアップ路線で振り切るか、健康・ダイエット路線に振り切る方が大切かと。
そういう意味では、Wristable GPS SF−850の売れ行きの鍵は、エプソンの「ブランド力」がどこまで通用するか!といったところではないでしょうか。
販売価格は税別で2,000円しか変わりませんので、Wristable GPS SF−810シリーズよりも最大酸素摂取量を予測してくれる機能が付いているWristable GPS SF−850の方がオススメです。活動量計の機能もついていますし。
あとは他社製品との比較になるでしょう。
参考:ランニングウォッチのおすすめはこれだ!機能性に優れたGPSウォッチを比較してみた。