wahoo初のマルチスポーツ対応GPSウォッチ ELEMENT RIVALレビュー
ランニングを含めたアクティビティ中に使用するスマートウォッチ、GPSウォッチの数は増え続け、いわゆる王道のブランドではなくても、ランニング中に必要なデータのほとんどが取れるようにな時代になりつつあります。
精度の差はあるにしても、ランニング中のGPS情報は取得できますし、時計本体の背面部分の光学心拍センサーから心拍数を把握することだって可能です。
一般的なスマートウォッチと、アスリートが使用できるスマートウォッチやGPSウォッチの一番の違いは、「他社サービスとの連携」にあると思っています。
一社でできることは限りがありますが、各社の専門性を繋げることで、より深い情報・データを収集することは可能です。
各社が連携し、ランナーに必要は情報をフィードバックできることがスポーツに特化したブランドの強みではないでしょうか?
今回はスポーツに専門特化した製品を生み出し続けるwahoo社から、初めてリリースされたマルチスポーツ対応のGPSウォッチ、ELEMENT RIVALについてレビューしていきます。
wahooというブランドはサイクリストやトライアスリートには有名ではあるものの、マラソンランナーには馴染みのないブランドかもしれません。
ぜひ、これを機に押さえておきましょう!
目次
ELEMENT RIVALの機能と特徴
まずはELEMENT RIVALの機能や特徴から。
いわゆる「ランニングウォッチっぽさ(軽量化によって簡易的な見た目なってしまう)」はなく、普段使いできるデザインにも関わらず、重量が53gと軽量級のデバイスはとても魅力的です。
近しいデザインの他社のアウトドアウォッチなら、重量は80g〜となってしまいます。
なので、特に女性には敬遠されがちではないかと思うわけです。
ランニングだけを行う人には使用シーンはないかもしれませんが、ELEMENT RIVALの最も特徴的な機能は「タッチレストランジション」です。
スイム→バイク→ランのトランジションの際もウォッチを操作することなく、トライアスロンの各区間をトラッキングできます。
- サイズ(厚さ)
46.5 x 46.5 x 15.3mm - 重量
53g - ディスプレイ解像度
240 x 240ピクセル(カラー対応) - レンズ素材
Gorilla® Glass - 防水機能
5 ATM(最大50m防水) - 稼働時間
スマートウォッチモード:14日間
GPSまたはHRモード:最大24時間 - その他特徴的な機能
タッチレストランジション、Perfect View Zoom™機能、気圧高度計、光学式心拍センサー、ライブトラッキング機能。 - 価格
39,800円(税別)
ELEMENT RIVALのレビュー
ELEMENT RIVALはデザイン性に優れた軽量のGPSウォッチです。
いわゆるランニングウォッチと比較すると、決して軽量モデルというわけではありません。
ですが、デザインに類似性のあるガーミンのfenixシリーズやスントのGPSウォッチが80g前後の重量ですので、「デザインと重量」という視点で考えると、軽量のウォッチデバイスと言えるでしょう。
ただし、fenixやスントのGPSウォッチと違うのは、アウトドアウォッチではないという点です。
ELEMENT RIVALには、ナビゲーション機能はありません。
なので、ランニングでの使用を考えた場合、ロードランニングやトラック競技に特化したウォッチとして使用するといいでしょう。
ELEMENT RIVALは心拍ベルトやパワーメーターなど、外部センサーとの連携、Training Peaks、Stravaなどのソフトウェアとの連携も可能です。
また、スマートフォンアプリとの連携は非常にスムーズで、アプリ上の操作がすぐに時計にも反映されます。
個人的に、スマートフォンアプリ上の各種設定は操作性に優れている印象を持ちました。
バッテリーの稼働時間はGPS計測時で最大24時間。
ウルトラマラソンに参加するランナーでも、バッテリーの余裕を持って完走を目指すことができそうです。
一部のランナーにとって嬉しい機能としては、Perfect View Zoom™機能ではないでしょうか。
ランニング中に複数のデータを表示させながら走ると、人によっては数字が小さくて見えない・・・ということもあります。
Perfect View Zoom™機能によって、特定のワークアウトデータにズームインしたり、ズームアウトして全体を表示したりできるので、必要なデータをすぐにチェックすることが可能です。
ELEMENT RIVALと合わせて使いたいTICKR X
wahoo ELEMENT RIVALと合わせて使いたいのは胸部心拍センサーのTICKR Xです。
wahooはサイクリストやトライアスリート向けに様々な製品を出していますが、心拍センサーもその中の一つとして展開されていました。
これまでwahooには自社ブランドのGPSウォッチがありませんでしたから、心拍センサーをサイクルコンピューターや他社(例えばガーミン)のGPSウォッチと接続する必要があったわけです。
wahooのTICKR XはBluetooth、Ant+の両方の規格に対応しており、最大3つのBluetooth同時接続が可能。
他社のGPSウォッチはもちろん、トレッドミルやLEOMO TYPE-Sなどのデバイスと接続しながら心拍データを取ることができます。
また、TICKER Xは心拍数の計測にとどまらず、ランニング中のケイデンス、上下動、接地時間の計測が可能です。例えば、ガーミンでは心拍ベルトにランニングダイナミクス機能が備わっていても、時計側にランニングダイナミクス機能が搭載されていなければ、接地時間や上下動などのデータは反映されません。
ですが、TICKR Xは時計と接続ができれば、ケイデンス、上下動、接地時間のデータが反映されます。
さらにスマートフォンアプリのWahoo Fitness appにて、自身のランニングフォームの効率をランニングスムーズネススコアとして確認することができるので、TICKR Xは心拍ベルト派のランナーにオススメです。
ELEMENT RIVALと一緒に使用するもよし、ガーミンやスントのGPSウォッチとTICKR Xを一緒に使用しても有益なデータが得られるでしょう。
まとめ
今回はwahoo社から初めてリリースされたマルチスポーツ対応のGPSウォッチ、ELEMENT RIVALについてレビューしてきました。
ELEMENT RIVALはサイクリストやトライアスリートとの相性が良いデバイスですが、ロードランナーが使用する場合でも十分なデータを取ることができます。
スマートウォッチというよりも、スポーツシーンに特化したデバイスです。
TICKR XやStrydなどの外部センサーと一緒に使用すると良いでしょう。
もしGPSウォッチにこだわりがあるなら、心拍センサーにTICKR Xをオススメします。
普段使いもできる時計のデザインと、53gの軽さは魅力的です。
「機能は重要だけど、ランニングウォッチっぽさのあるデザインはどうにかしたい!」
というロードランナーには特にオススメします。
下記の動画の中でもELEMENT RIVALに関するレビューをしていますので、参考にしてみてください。