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脂肪1 kgを減らすには何km走ればいいの??

 2018/06/29 ランニングとダイエット
この記事は約 5 分で読めます。 16,514 Views

ダイエットをしていると、常に体重が気になります。しかし体重の変動は体内の水分の損失に大きく影響を受けます。例えば運動前後では体重が1 kg程度減ったりしますが、そのほとんどは汗による水分の損失です。

ダイエットをする際には体重ではなく、脂肪重量の減少量を把握しなければなりません。

しかしそれは先程示したように、体重を測定するだけでは難しいです。

そこでランニングを行った場合に、どれだけ脂肪を燃焼したのか?を計算する方法を知っておくことは重要となります。

今回はその方法について、運動強度と糖質、脂質のエネルギー供給割合に触れながら説明していこうと思います。

簡易的なカロリー計算

ダイエットは「消費エネルギー>摂取エネルギー」を実現することが重要となります。そのため、運動によるエネルギー消費量を知ることは重要です。

実は、マラソンを行った場合、消費したエネルギーは

エネルギー(kcal) = 体重(kg) × 走行距離(km)

という、簡単な式で計算することができます。

例えば体重60 kmの人が5 km走ると300 kcal消費したことになります。

エネルギーとは、物理でいうところの仕事のことを指しています。

仕事は力と距離を掛け合わせたものなので、この公式をそのまま適応すると先程示したような式が導き出せます。

もしかすると、運動強度によりエネルギー消費量が変わるのでは、つまり、ダッシュする時間を長くすれば一緒の距離でもより多くのエネルギーを消費するのでは、と思うかもしれません。

ですが、実際にはダッシュしても、ゆっくり走っても、同じ距離であれば消費するエネルギーは同じなのです。

ランニングを行えば上で計算したエネルギーを消費することができます。

しかしそのエネルギーの全てが脂肪の燃焼によるものではなく、糖質によるものも含まれています。

それでは一体消費したエネルギーの内どれだけが脂肪の燃焼によるものなのか、また脂肪1kgを減らすにはどれだけ走らなければならないのでしょうか。

脂肪1 kg減らすには◯ km走らなければならない?!


※運動強度の変化による糖質と脂質の利用割合の変化を示したもの

糖質と脂質の利用割合は運動強度により異なります。

つまり、強度が低い時は脂肪が多く使われ、強度が高くなるにつれて糖質の利用割合が上昇していきます。糖質が使いやすく、脂肪が使いづらいエネルギー源なのでこうしたことが起こります。

マラソンを走っている時は、それほど運動強度は高くなく、おおよそ50 %VO2max程度の強度で運動を行っています。

この強度で運動を行っている場合、糖質と脂質の利用割合はおよそ1:1となります。つまり消費したエネルギーの内脂肪燃焼によるものは半分ということです。

このことを利用して、実際に脂肪1 kgを減らすにはどれだけの距離を走らないといけないのか計算していきましょう。

今回は60 kgの一般成人男性をモデルとして計算していきます。

脂肪1 kgを燃焼するためには7200 kccal消費しなければならないということが知られています。脂肪1 gは9 kcalですが、体内に蓄えられる時は水分も一緒に蓄えられるので、その分を差し引いて内臓脂肪1 gは7.2 kcalとされています。

体重60 kgの人が7200 kcalを消費するには、7200(kcal) ÷ 60(kg) = 120(km)走らなければなりません。

しかし、実際に50 %VO2maxの強度で120 km走っても、エネルギー消費の内半分は糖質から供給されているので、脂肪燃焼量は500 gという計算になります。

つまり、脂肪を1 kg減らすには240 km走らなければならないという計算になるのです。

この結果は、想像以上だったのではないでしょうか。

普段体重を測っていたら±1kgは変動があるので1kgくらいの脂肪なら簡単に減らすことができると考えている方も多いかもしれません。

ですが、脂肪を1kg減らすには、実はかなりの努力が必要なのです。

体重の変動の大きな要因は、やはり体内の水分です。

走ると汗をかいて一時的に体内から水分が出ていき体重が軽くなったように感じますが、実際に脂肪を1 kg減らすとなるとこれだけの距離を走らないといけないのです。

今回の計算結果から、脂肪1kgを減らすには240km走らなければならないということが分かりましたが、これはどれくらいの距離かというと、フルマラソンを約6回走る距離になります。

フルマラソンは1回走るだけでも相当な体力を必要とします。そのため1日で脂肪を1kg減らす、というのは不可能です。

なので、ダイエットのためにマラソンを取り入れる際は長期的にどれだけ運動するか計画を立てて実行することが重要となることを覚えておきましょう。

まとめ

今回はマラソンをどれだけ走れば脂肪を1 kg減らすことができるのかを説明してきました。

マラソンを走っている間は汗をかくので、走った後に体重は減りますが、脂肪は大きくは減っていません。

マラソンを走っている間にはエネルギー源として糖質と脂質が使われます。消費したエネルギーが全て脂肪燃焼によるものではないということに注意しましょう。

簡単に計算すると、脂肪1kgを減らすには約240kmもの距離を走らなくてはなりません。

体重はその日の内でも1kg程度は変動しますが、その変動の要因は体内の水分量で、脂肪の量は大きくは変わらないのです。

一度に240kmもの距離を走るのは不可能なので、ダイエットをする際は長期的に考えて脂肪を減らしていくように心がけましょう。

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中野卓

中野卓

運動生理学、スポーツ栄養学を専攻する大学院生。
トレーニング効果を高める栄養素についての研究を行っている。
マラソンやランニングに関する有益な情報を、運動生理学やスポーツ栄養学的な観点から発信していきます。

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