Apple Watchはランニングやマラソンでも「使える」のか?

ランナーズNEXTでは、これまで沢山のランニング関連ガジェットを紹介してきました。

中でもランニングウォッチやGPSウォッチに関するコンテンツは多数紹介してきたつもりです。

参考記事:ランニングウォッチ・GPSウォッチの人気・おすすめ28選【2020年最新版】

私自身、これまでレースやトレーニングで使用するために使っていたGPSウォッチを当然のように日常生活の中でも使用してきました。

ですが、スマートフォンを当然のように使用する世の中において、「スマートウォッチをランニング中にも使用する」そんなケースも増えてきたのではないでしょうか。

私はこれまでGPSウォッチをスマートウォッチ化して使用してきましたが、スマートウォッチをランニングでも使用する場合、どのような違いがあるのか?

どんなメリットもしくはデメリットがあるのでしょうか?

そこで今回はスマートウォッチの「王道」とも言える、Apple Watch Series 5について、ランニングやアクティビティ機能を中心に紹介します。

Apple Watchについて

言わずと知れたApple Watchですが、iPhone、Macなど誰もが一度は聞いたことがある製品を展開する世界的ブランド、Appleが手掛けるスマートウォッチです。

この記事を書いている2020年6月の時点ではSeries 5までリリースされています。

Apple Watchは2015年に第一世代がリリースされ、そこから現在では第5世代までアップデート。

徐々に機能が追加・改善され、今ではランニングを楽しむ人の間でも、Apple Watchを使用している人が増えています。

ランニングで使用する時計はGarminやPolar、SUUNTOといったブランドがありますが、最近ではランニング中でもApple Watchをはじめとしたスマートウォッチを使用することが選択肢の1つになっているのではないでしょうか。

ぜひ、この記事を通じて、いわゆるランニングウォッチ・GPSウォッチを使用するのか?Apple Watchを使用するのか?の判断材料にしていただければと思っています。

Apple Watchのスペック

それでは早速、他のランニングウォッチと同様にApple Watchのスペックをランナー目線で紹介していきます。

重要な項目として、以下の点(スペック)を挙げてみました。

尚、Apple Watch Series 5は40mmサイズと44mmサイズの2つがありますので、それぞれ記載しておきます。

<Apple Watch Series 5のスペック>

サイズ
40mm:40×34×10.74 mm
44mm:44×38×10.74 mm

画像解像度
40mm:324×394ピクセル
44mm:368×448ピクセル
※有機ELディスプレイ(Retina Display)

重量
40mm:30.8g
44mm:36.5g

防水機能
50メートルの耐水性能

レンズの素材
Ion-Xガラス(強化ガラス)

動作時間

最大18時間
※18時間の間に90回の時刻チェック、90回の通知、45分間のアプリ使用、Apple WatchからBluetooth経由で音楽を再生しながらの60分間のワークアウトを行った場合。

・屋内でのワークアウトで最大10時間。

・GPSを使用した屋外ワークアウトで最大6時間

・GPSと4G LTEを使用した屋外ワークアウトで最大5時間

・Apple Watchのストレージからの再生で最大10時間

心拍計測:光学心拍計、電気心拍センサー対応

■標準価格
40mm:42,800円(税別)〜
44mm:45,800円(税別)〜

Apple Watchの使用感について

次に、Apple Watchを使用してみて、感じたことをピックアップしてみます。

・スマートフォンとの同期が簡単

まず何と言っても、iPhoneとアップルウォッチを簡単に同期させることができ、ウォッチが届いてからすぐに使用でること。

これは非常に大きな利点です。

ランニング系GPSウォッチの場合、使い始めるまでの初期設定に時間がかかってしまいますよね。

「同期してすぐに使える!」

これはスマートフォンとスマートウォッチが同一ブランドである、最大の利点と言ってもいいのではないでしょうか。

・通知音が優しい

日々時計を使用していると、設定によって様々な通知が入ります。

通知やアラート機能はランニング系GPSウォッチにもありますが、ランニング系GPSウォッチを使用していると、通知やアラートの音、バイブレーションがどうしても機械的に感じてしまいます。

集中して何らかの作業をしている時にアラート音+バイブレーションがなると、ちょっとビックリしてしまうのは私だけでしょうか。

その点、Apple Watchのアラートは非常に優しい音を奏で、バイブレーションも控えめなところが気に入っています。

バイブレーションは振動を「鳴らす」ではなく「感じさせる」程度なので、全く嫌ではありません。

むしろ日常生活で使用していて、正直「ここまで心地がいいのか!」と驚いているところです。

・アクティビティを自動感知してくれる

例えば、Apple Watchをつけて外を歩いていると、「ワークアウト中のようですね。」といった画面が表示され、すぐに記録をスタートできるようになっています。

それが単なる「移動」であったとしても、運動への意識づけになるのは間違いありません。

特に普段運動することが少ない人は、身体活動からワークアウトを予測してくれる機能があることで、「もう少し長く歩いてみようかな」といった動機付けにもなるのではないかと考えています。

ランニング中でも「使える」のか?

よりシンプルに必要十分なデータを取得しながら走ることができる

Apple Watchは日常生活の中だけでなく、ランニングをはじめとしたワークアウト中でも活用できます。

ここではワークアウトを「ランニング」に絞って紹介していきますね。

ウォッチフェイスによってはワンタップでランニングをスタートできる状態にできますし、操作も簡単です。

画面を2タップするだけでワークアウトをスタートできます。

計測中は走った距離、時間、平均ペース、心拍数はもちろん、直近1kmのラップタイム(ローリングペース)、ケイデンス、高度上昇量、設定ペース通りに走れているのか否か、などの情報を返してくれます。

1日の活動量を記録し、仲間と共有/競争する機能もあり、モチベーションを高めることも可能です。

もちろん、ランニングウォッチを使って計測できるものばかりですが、Apple Watchでもランナーに必要な情報が得られます。

「スマートウォッチの場合、ランニング中は簡易的な情報しか得られないのではないか・・・」

と思った方はご安心ください。

Apple Watchの純正アプリだけでも、充分なデータを取得することができます。

そして、万が一の時には転倒検出機能が激しい転倒を検知して意識がないなどの場合に救急に連絡を入れてくれる機能も搭載されています。

ランニングマニアでも充分に楽しめて活用できる

ランナーの中にはランニング中に少しマニアックなデータを取得し、活用している人もいるかもしれません。

例えば、私も計測している「ランニングパワー」。

もちろん、Apple Watchと純正アプリだけではランニングパワーを計測することはできません。

ですが、Apple Watch内にStrydアプリを入れることで、ランニングパワーを計測することが可能になります。

参考:ランニングのパワートレーニングで得られる5つのメリット

多くのトライアスリートが使用しているTraining Peaksとの連携もできるので、Apple Watchは初心者からシリアスアスリートまで活用できるデバイスといっていいでしょう。

Apple Watchの唯一の問題

これまでApple Watchの良いところばかりを紹介してきましたが、フルマラソンレースなどに参加するランナーにとって最大のデメリットはバッテリーの稼働時間が(まだまだ)短いことです。

私が普段ランニングで使用しているGarmin ForeAthlete 945で最大32時間。

もちろん、ほとんどの人にとって32時間ものバッテリー稼働時間は必要ないかもしれません。

ですが、「GPS情報を取得しながら屋外でランニングをする場合のバッテリー稼働時間が最大6時間」というのは少し心許ない気がします。

恐らく、操作性、使いやすさでは群を抜いているので、あとはバッテリー稼働時間問題さえ解決されれば、もっと多くのランナーがApple Watchを使うことになるでしょう。

一点補足をしておくと、Apple Watchのバッテリーが0%から80%までに必要な充電時間が約1.5時間、100%までの充電に約2.5時間となっていて、かなり早く充電することができます。

日常生活での使用であれば、記載の18時間以上の利用が可能です。

まとめ

今回はいつもとは違った切り口でスマートウォッチの王道である、Apple Watch Series 5について紹介しました。

動画でもApple Watch Series 5について紹介しましたので、ご覧ください。

 

 

もしあなたがiPhoneユーザーで、普段使い+健康管理メインで時計を探しているのであれば、Apple Watchは非常にオススメです。

仮にあなたがマラソンレースに参加するシリアスなランナーだったとしても、マラソンを4時間以内で完走できる力があるのであれば、Apple Watchは選択肢の1つに入ってくるでしょう。

何より操作性、使い心地は最高です。

超長距離を走るランナーやトレイルランニング などのアウトドアユースを考えている方は、日常生活+ちょっとしたワークアウトはApple Watchで行い、本格的なトレーニングをGPSウォッチ行うのも1つではないかと考えています。

日本時間で2020年6月23日(火)に開催されたWWDC 2020でも、次期OS「watchOS 7」の発表がありました。

今後新たな機能が追加され、益々便利になることは間違いありません。

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