ランナーにオススメの治療院第3回・はしぐち整骨院(長崎市)
怪我で悩むランナーのための治療院紹介企画、第3回。
ランナーズNEXTでは、ランナーの怪我で困った時に治療、再発予防の観点から信頼のできる治療院や施設を紹介しています。
今回ご紹介するのは長崎県長崎市にある、はしぐち整骨院です。
怪我をするランナーに多く見受けられるのは、「怪我をして、痛みがなくなったら走り出して、痛みが再発する・・・」という負のスパイラル。
この負のスパイラルを断ち切るためには何が必要なのか?
今回は実際に、はしぐち整骨院でどんな治療・身体評価をしているのか?体験取材してきましたので、ぜひご覧ください。
治療までの流れ
※足の分析ツール・Custom Balance(カスタムバランス)
はしぐち整骨院では、実際の治療に入る前に、様々な評価を行なっていきます。その一つが足底(足の裏)の評価です。
この機器の上に「立った状態」、「膝を少し曲げて立った状態」で、足の裏のどこで荷重をしているのか?を評価します。
立った状態と、膝を曲げた状態で立った時で荷重の違いが出るか否か、出るとしたらどんな違いが出るのか?を見ていくわけです。
ランニング中も膝が完全に伸び切った状態で足が地面に接地しているわけではなく、軽度に膝が曲がった状態で接地していますよね。
※足の裏の評価結果をフィードバックしてもらいます。
私の場合、両方の小指が内側を向く「内反小指」という状態、親指も外反母趾気味だったので、足の指を開いた状態で足首を柔らかく使うエクササイズをスタッフの方に指導していただきました。
痛みのある箇所を治療するだけでなく、痛みが出る「原因」を特定し、対処法を指導してくれるのはありがたいですね!
足の裏の計測データを元に、インソールを作成することもできるそうです。
※超音波画像診断装置(エコー)の画像を見ながら、解説をする院長の橋口先生。
エコー画像を使って、筋肉や腱、骨などに異常がないか?チェックします。整骨院でエコーを使った画像評価ができるところは、そう多くないでしょう。
自分が怪我をした時に、痛みのある部位がどんな状態になっているのか?イマイチ分からない・・・というケースも多いのではないでしょうか。
レントゲンを撮影したとしても、素人目にはよく分からない・・・。
エコーを使うと、例えば筋肉に炎症がある場合は、色が変化して映ります。
骨折など骨に異常があるかどうかの有無も分かりやすいので、怪我の評価をする側、受ける側の両方にとってメリットがありますね。
※はしぐち整骨院の秘密兵器「拡散型圧力波治療器(ショックマスター)」
次に体験したのは、最近はしぐち整骨院で導入をしたという拡散型圧力波治療器(ショックマスター)です。
この機械は簡単に言うと、痛みを取るための「即効性の高い」治療機器です。
私も様々な治療機器を使った治療を受けたことがありますが、ショックマスターは初体験です!
この日は身体のどこかを怪我している訳ではありませんでしたが、右のふくらはぎの外側に、若干の張りがありました。
最初に張りの具合をセルフチェックして、治療開始です。
※今回は右のふくらはぎ、足の裏をショックマスターで治療していきます。
ショックマスターを使用して治療する場合は、最初に同意書の記入が必要です。刺激のコントロール(強弱)は行いますが、人によっては刺激に慣れない場合もあるとのこと。
今回のように、右のふくらはぎの外側に張りがある場合は、張りのある箇所を刺激(治療)していくのが一般的です。
ですが、ショックマスターを使った今回の治療では、ふくらはぎと足の裏に刺激を加えながら、刺激に対して痛みの強い箇所を探し、重点的に治療をしていきました。
私の場合、ふくらはぎの外側に張りがありましたが、ショックマスターの刺激を与えると、アキレス腱に強い反応がありました。
最初は骨に振動が加わるような痛み(ひびくような痛み)でしたが、刺激を加え続けているうちに、徐々に痛みが緩和されていくのが分かります。
治療後は治療前に比べて足が軽く、張りも取れていました。ですが、ショックマスターによって筋肉や腱に大きな刺激が加わっているため、場合によっては2~3日、ランニングは控えた方が良いとのことでした。
整骨院本来の機能はそのままに進化を続ける
※整骨院3Fにあるリハビリ・運動指導エリアの一角。
読者のほとんどの方が「整骨院」と聞くと、電気治療をしてマッサージをしてくれるところ・・・。という認識を持たれているかもしれません。
確かに、そのような整骨院が多くなったのは事実でしょう。
整骨院は本来、骨折・捻挫・脱臼などに対応できる機能が備わっています。多くの整骨院が「マッサージ屋化」する中で、はしぐち整骨院では整形外科と連携し、整骨院本来の機能を守りつつ、アスリートや患者さんのためになるサービスを付加させることで進化をしてきました。
治療設備の充実はもちろんのこと、リハビリ・運動指導ができるフロアも用意されています。
※診察・治療を行うフロアは2F、リハビリ・運動指導が受けられるフロアは3F。
ランナーが怪我をした場合、何らかの機能(筋力や柔軟性など)が低下している場合がほとんどです。この場合、仮に物理的な治療で痛みが軽減したとしても、他に何らかの機能が低下していれば、怪我は再発する可能性は十分に考えられます。
なので、低下した機能を改善し、怪我の再発を防ぐ必要が出てきます。はしぐち整骨院では、事前に怪我の診察・評価を行なっているので、機能低下に対して的確なリハビリや運動指導を受けることができるわけです。
院内での運動指導はもちろん、自宅でも継続できる運動指導が受けられるので、特にアスリート、スポーツ愛好家には嬉しいサービスではないでしょうか。
トレーナーの課題を解決するための活動
※整骨院のあるビルの4Fにあるパーソナルトレーニングスペース・My Gym
今回取材をさせていただいて感じたのは、橋口先生が整骨院に来院される患者さんやアスリートの課題解決はもちろんのこと、「トレーナー」と言われる職業の課題を解決するために、精力的に活動されている、という印象を強く受けました。
はしぐち整骨院のあるビルの4Fには、My Gymというパーソナルトレーニングスペースがあります。
3Fが怪我に対するリハビリ・運動のスペース。4Fは何らかのスポーツに対するパフォーマンスアップや、いわゆるダイエットを目的とした方が汗を流す空間となっています。
それぞれのクライアントの目標達成をサポートするためにパーソナルトレーナーと呼ばれる職業があるわけですが、これまで長崎にはパーソナルトレーナーが自由に活動できる「場」がなかったそうです。
そこで橋口先生を含めた3人で、My Gymを立ち上げ、クライアントの健康・目標達成をサポートすると共に、パーソナルトレーナーが活躍する場として運営を続けています。
また、整骨院やジム内だけでなく、実際のスポーツ現場でアスリートのサポートを行なっています。
先生曰く「院内では怪我をした「結果」しか診れないけど、スポーツ現場では怪我をする前の状態を把握することができるので、怪我をしなくていい身体を作ることができる」とのこと。
実は長崎県は全国に先駆けて、スポーツ庁の運動部活動指導者派遣事業として、高校の部活動にトレーナーを派遣し、一定の成果を出しているのです。
橋口先生はその中心で活動し、派遣事業の中で得られた知見をもとに、今年から大学院での研究活動を行なっています。
スポーツ外傷・障害予防(スポーツで起こる怪我を予防するためにはどうすればいいのか?)をテーマに、トレーナーが介入することで、スポーツによる怪我がどの程度防ぐことができるのか?立証しようとしているわけです。
多忙を極める中で、整骨院内外でアスリートや患者さんのために、そして(アスレティック)トレーナーの職域を広げるために日々活動されています。
最後に、橋口先生から「ランニングで起きる怪我は、その人の持っている癖を他者の視点で評価して、フィードバックすることができれば、怪我そのものは減るし、防ぐことができる」とランナーに向けてのメッセージがありました。
痛みへの対処の前に、まずは自分の身体や動きの癖を知るということが大事ですね。
長崎県内はもとより、九州各県にお住いの方でランニングの怪我でお悩みの方は、ぜひ一度はしぐち整骨院にご相談してはいかがでしょうか。
<施設データ>
施設名:はしぐち整骨院
住所:〒850-0877 長崎県長崎市築町1-17-2F(中央橋バス停前/県庁坂)
アクセス:http://hashiguchi-seikotsuin.com/about/#access
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