マラソンで怪我したランナー必見!絶対に失敗しない病院の選び方
スポーツに怪我はつきものです。100%怪我を予防することは、残念ながらできません。
ですが、できることなら怪我はしたくないですし、仮に怪我をしたとしても早く治したいですよね。
今の世の中、多くの人が病院だと「認識してしまっている」ケースが沢山あるります。
怪我をしてもちゃんと治療してくれない、マッサージだけしかしてくれなかった、湿布だけもらって「痛みが引くまで休んで下さい」としか言われなかった・・・
などの不満を耳にすることも非常に多いわけです。
全ての医療機関が、それぞれの怪我に対してベストな解決策を提示してくれるとは限りません。
そこには専門家の経験も必要ではあるが、そもそも「できること」と「できないこと」が施設によって異なります。
サービスを受ける側(患者)としては、色んな情報があり過ぎて、正直何を選択していいのか分からない・・・。
と言うかもしれません。
ですが、この件に関して言うと、受ける側に思い込みや固定概念がある場合がほとんどです。
例えば、
「病院に行って一度診察を受けた方が良いですよ」
というアドバイスに対して、
「病院で電気治療とマッサージをしてもらいました」
というやり取りは未だにあります。
恐らく、このやり取りに何の違和感があるのか、わからない人も多いはずです。
※今回の記事の中でしっかり解説していくのでご安心を。
筆者のもとにも、日々怪我に関する多くの相談が寄せられます。
ですが、これからの時代は「自分で選択する力」が益々必要になってきます。情報自体は益々多くなってくるからです。
そこで、今回は「マラソンで怪我したランナー必見!絶対に失敗しない病院の選び方」と題し、
あなたがランニング中に怪我をしても、どんな医療機関に行って、診断もしくは評価を受けるべきか?
そのガイドラインとなるよう、解説していきます。
今回の情報を「知っているか」、「知らないか」ただそれだけで、怪我の回復に大きな差を生むので、参考にしていただければと思います。
一般的に考えると、医療機関は5つのカテゴリーに分類されます。
5つのカテゴリーを踏まえて、私達はどこを選べばいいのか?
それでは順番に紹介&解説をしていきます。
目次
病院・医院(整形外科)
まず最初に紹介するのは「病院」。小規模施設の場合は診療所や医院と記されているところです。
ランニングに関する怪我が起きた場合、基本的にはまず整形外科を受診したい。
最大の特徴は、お医者さん(ドクター)がいること。
つまり、ドクターがいない施設は病院とは呼べないわけです。
冒頭のやり取りの中の違和感、それはアドバイスをした人は病院に行って欲しかったのに、アドバイスを受けた側は整骨院に行ってしまった・・・というケース。
アドバイスする側が悪いとか、受け手が悪いとか、そういうことを言いたいのではなく、お互いの認識の違いによって、やり取りの中でミスマッチは起きてしまうということです。
整形外科の良いところは、レントゲンやMRIなどを含めた「診断」ができること。
ただ、整形外科単体では「診断」はしてもらえても「治療」をしてくれるわけではないので、怪我の状況を把握するという意味で受診することが大事です。
整形外科の中には「リハビリテーション科」を併せ持つ施設もあります。
ドクターの診察を踏まえて、リハビリや治療をしてくれるのでオススメです。そこでは理学療法士というリハビリの専門家が担当してくれます。
では、病院以外の施設はどうか?紹介していきましょう。
整骨院・接骨院
次に紹介するのは整骨院。接骨院というところもありますが、基本的には同じだと考えて下さい。
柔道整復師という国家資格を持ったスタッフが働いています。
骨折や捻挫、脱臼などの怪我には強いですが、現状は、最初に電気をあてて、数分マッサージをして終わりというところが多いようです。
健康保険が適応となるため、ある意味コストパフォーマンスはgood。
安いからというだけで、受診するのはお勧めできません。ちゃんと痛みの原因を教えてくれて、原因をもとに治療やリハビリをしてくれるところに通いましょう。
鍼灸院
鍼灸院は、はり師(鍼師。ひらがなが正式)、灸師という国家資格を持ったスタッフが働いています。
中には、あん摩マッサージ指圧師(要はマッサージの資格)も合わせて持つ方もいらっしゃいます。
あん摩マッサージ指圧師も国家資格です。
東洋医学的に気の流れやツボを押さえながら治療する人がいたり、ピンポイントの凝りや硬くなっている箇所をほぐすことに関しては優れています。
特に陸上競技選手は鍼治療が好きな人が多く、即効性があるのが人気の1つです。
中には柔道整復師を併せ持ち、鍼灸整骨院として開業されている方も多くいらっしゃいます。
ただし、鍼治療で痛みが取れた=根本的な問題解決、となるケースは少ないので、痛みの原因を明確にした上で治療することが大切です。
整体院
世の中で一番浸透しているであろう、整体院。
「体」を「整える」場所。ネーミングは最高です。
基本的には整体師が働いています。ちなみに整体師は民間資格。
資格を発行している団体は様々で、一日で整体師になれるところもあります。
もちろん、整体師の中には所謂「腕がいい」人も沢山います。ですが一方で、そうではない人も沢山いるのも事実です。
誰でも名乗れるのが良くもあり、悪くもあるところ。
カイロプラクティック院
最後にご紹介するのは、カイロプラクテック院。
骨をバキバキ鳴らしながら治療をする。そんなイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?
骨格を調整し(正しい場所に戻し)不調を改善させると言うと、分かりやすいかもしれませんね。
もちろん、骨をバキバキならすことがカイロプラクティックというわけではありません。
カイロプラクテックも整体師と同じく、日本では民間資格です。誰でも開業ができます。
ただし、アメリカでは医療資格として認められており、非常に多くの実習が必要です。
日本で簡単に勉強したのか、海外で勉強をしたのかというところで大きな差がつきますが、これも客観的にカイロプラクテック院を選ぶ場合は、非常に難しい選択といえるでしょう。
では、私達はどこを選択するべきか?
さて、ここまではできるだけ客観的に各医療機関を紹介してきたつもりです。
ここまで読み進めただけでは、きっとあなたの悩みは解消できていないはず。
そこで、ここからは少し主観をいれながら、怪我をした時にどこを受診すればいいのかを解説していきたいと思います。
王道は何と言っても、まずは整形外科を受診すること。
大きい怪我ならなおさらです。整形外科の中にも色んなところがあるので、リハビリテーション科を併せ持つ病院を受診することをお勧めします。
診断だけではなく、治療、リハビリまでやってくれるからです。
さらにポイントを絞るとすると、やはりスポーツで起きた怪我を診てもらうわけなので、スポーツドクターがいるところをオススメします。
ドクターのプロフィールを見ると、〇〇スポーツドクターと書いています。
ただ、整形外科は万能ではありません。
診察を受けたが、リハビリまで受けることができないケースもあります。
そんな場合は、他の医療機関の出番です。
各施設の紹介の時に「資格」の話を出しました。国家資格なのか民間資格なのか、というところです。
資格は持っているにこしたことはないですが、正直資格は関係ありません。
資格を持っていても、持っているだけで知識もスキルも伴わない人はいますし、資格がなくても素晴らしい知識やスキルを持っている人がいるのも事実です。
では、何を基準に選べばいいのか?
ここが最大のポイント。
怪我の対応をしてくれる人が、痛みが出てしまった原因をきちんと説明できるか否か。
もし、何の説明も無いままにマッサージを始めてしまった、電気治療を始められた・・・
という施設があったなら、注意が必要です。
ただ、そこで働くスタッフの方たちが怪我の原因まで説明してくれて、対処をしてくれるかどうかなんて判断するのは難しいわけです。
私達がネットの情報だけを頼りに選択しなければならない場合、「運動指導」をしてくれるかどうかを一つの判断基準として持つといいでしょう。
「運動指導」というとなかなか抽象的な表現になってしまいますが、要はランナーはランニング動作の中で痛みを発症しているはずです。
足首が硬いせいで膝に負担がかかっていることや、股関節周りの筋力が弱っていて膝に痛みが出るケースも考えられます。
その人がランニング中にどんな動きをしているのか、どこの筋力が弱いのか、どこの関節が硬いのか・・・
そういう「評価」は運動学が分かっていないと対応できません。
だから、1つの判断基準として「運動指導」をしてくれるかどうかは非常に重要です。
まとめ
今回の記事では、ランナーが怪我をしてしまった時にどんな判断基準を持って医療機関を受診すべきかを紹介してきました。
ポイントは、
①迷ったらリハビリテーション科のある整形外科を受診する。
②スタッフが痛みの原因を説明できるかどうか。
③運動指導ができる施設かどうか。
この3つの判断基準を持っていると、病院選びで失敗することは限りなく少なくなるはずです。