実際どうなの?世界一過酷と言われるサハラマラソンに参戦してきた結果・・・

第30回サハラマラソンが終了しました。

今年は30周年の記念大会ということもあり、世界各国から史上最多の約1,400名ものランナーが参加。

エントリー開始から20日で定員の1,300名が埋まり、キャンセル待ちに・・・。

2015年4月3日〜12日までの日程で開催されたサハラマラソンに筆者自信も参加してきましたので、レポート形式で複数回にわたって大会の様子をお伝えしていきます。

Day 1.

早朝5時、日本人の大半が宿泊するパリのForest Hill Paris La Villetteのロビーに集合し、バスでオルリー空港へ向かいます。

※今大会に参加する日本人ランナーは35名(海外拠点から参加するランナーを含む)。

その後、チャーター機でヨーロッパの選手や他のアジアの選手と共に、モロッコ・ワルザザードへ。

s_DSCN1829

※機内から見たアフリカ大陸。手前に雪化粧した山脈が連なり、奥には砂漠が広がる幻想的な風景。

s_DSCN1837

※到着!ワルザザードの空港にて

初のアフリカ大陸に足を踏み入れ、テンションは高まっている中、本日最大の試練・・・

それは長時間のバス移動!!

何と移動時間が7時間!

フランス→モロッコの移動時間より長い!!

東京から京都くらいまで行ける計算です・・・。

s_DSCN1838

空港に到着し、入国審査を終えた者から順番にバスに乗り込み、ビバーク(キャンプ地)へ向かいます。

私が乗ったバスは、8割外国人のバス。

s_DSCN1843

※途中で軽食が支給(配給)され、

s_DSCN1844

青空の下で各自、食事を取ります。

学生時代の遠足の様です。

ただ、猛烈な日差しが降り注ぐ中での食事は結構辛い!

早々に食事を済ませ、砂漠ポイントまで連行されます。

因みに、途中3、4回程トイレ休憩がありましたが、もちろん「トイレ」は存在しません。

男性も女性も広大な大地に向けて、我が身(実)を呈するわけです。

排便の基礎はしっかりと身に付けなければなりません。

ひたすらにバスに揺られること7時間。

ようやく超長時間のバス移動も終わり、いよいよビバークに到着しました!

s_DSCN1845

これから約10日間を共にするテントです。

日本から持参した国旗を掲げ(テントの目印になりました)場所を確保。

テントメンバー8名と一つ布の下で生活をしていきます。

寝るときも横一列!

寝返りもなかなか打てません。

絨毯が一枚引いてありますが、石ころが身体に当たって痛い 苦笑。

微妙なポジショニングが快眠の鍵を握ります!

「テント」と言っても、布切れで雨やその他の落下物を防ぐだけのテントです(砂漠なので雨が降る確率は殆どありませんが)。

ご覧のとおり、両サイドはスッポリ開いているので、砂風はいとも簡単に通してしまいます。

なので毎朝、顔は砂まみれ。穴という穴の中に砂が入り込みます!

10日の内、砂風を気にせず寝れたのは、恐らく一日だけ・・・。

初日はさすがに免疫ができていないので、

「こんな生活が毎日続くのか・・・」

と嫌気が差しましたが、翌日以降は「砂は友達!」

身体が砂でコーティングされていても気になりません。

いちいち気にしていては、逆にストレスが溜まってしまいます。

支給される水も限られるので、「洗い物」よりも「飲料」として使用することが何より優先です。

生命に関わりますからね。

s_DSCN1848

ビバークに到着して、しばらくすると日が暮れ出します。

「砂漠で見る夕日は特別に美しい!」

そんな心の余裕があったのも、この日限り・・・。

この日以降、沈む夕日に黄昏れる余裕すらありませんでした。

その後、オフィシャルから出される食事を済ませ、早々に就寝。

就寝時刻は21時前!

暗くなってからは寝る以外のことは何もできません。

さて、ここから完全に世の中の情報から隔離され、過酷な毎日が始まります!

明日はどんなドラマが待っているのでしょうか?