2XUのランニングタイツはなぜトップランナーにも選ばれるのか?

ランニングのパフォーマンス向上を目的としたテクノロジーは日々進歩しており、さまざまな製品やサービスが存在します。

ランナーズNEXTでは、ランニングウォッチやパワーメーター、フォーム解析ツールなどのデジタルデバイス関連の情報を多く発信してきました。

デジタルデバイスの他に目を向けてみると、アパレル・ウエア関連のテクノロジーも確かな進化を見せています。

ランニングシューズはもちろん、市民ランナーの中にはランニングタイツ(コンプレッションの効いた機能性タイツ)の恩恵を受けている方も多いかもしれません。

以前であれば、ランニングタイツは冬場に身体の保温性を確保するため、ふくらはぎや大腿部、膝周りの怪我を予防するために使用される方が多い印象でした。

ですが、最近ではコンプレッションタイプの機能性タイツが怪我の予防だけでなく、ランニングパフォーマンスの向上に寄与することを示唆した研究結果も見受けられます。

そこで今回は、数あるコンプレッションタイツの中で、特にこの数年の間に陸上競技の長距離アスリート、マラソンのトップランナーの愛用者が増えている、2XU(ツータイムズユー)のタイツについて紹介します。

※今回の記事は2XU Japan様の取材をもとに作成しました。

2XU(ツータイムズユー)について

昨今、陸上競技の長距離やマラソンのトップアスリートがランニングパンツではなく、ランニングタイツを着用しているシーンを見る機会が増えたのではないでしょうか?

特にここ数年の間で、2XUというブランドの認知度は確実に上がっているのが分かります。

ですが、市民ランナーの中には、まだ2XUブランドをよく理解していない人も多いはずです。

※2XUはのXはエックスではなく、「倍」を意味するタイムズと読みます。

2XU(ツータイムズユー)は2005年に元トライアスロン世界チャンピオンのジェイミーハントらが3名で立ち上げた、オーストラリア・メルボルン発祥のスポーツブランドです。

※2017年3月には2XU Japanが設立。

同社のミッションが”To Multiply Human performance”ということで、アスリートのパフォーマンスを2倍にするという想いを持ったブランドです。 

ロイヤルメルボルン国立工科大学、オーストラリア国立スポーツ研究所といった大学や研究機関と共同で製品開発を行っています。

なぜトップランナーがランニングタイツを履くようになったのか?

前述の通り、テレビ等で陸上競技の長距離種目や駅伝、マラソンを見ると、今では多くのトップランナーが従来のランニングパンツではなく、ハーフタイツを着用して走っているシーンを見かけることが増えてきました。

トップランナーの場合、これまでランニングタイツを全く履かなかったのか?と言うとそうではなく、冬場のトレーニング時に寒さ対策の一環としてロングタイツを履くことはありました。

ですが、ランナーがレース時にハーフタイツを履くようになったのは、大迫傑選手や佐藤悠基の影響が非常に大きかったようです。

海外では、アフリカ系アスリートを含めて、ハーフタイツを履いてトレーニングをしているケースが多く、日本では大迫選手や佐藤選手がいち早くハーフタイツでトレーニングやレースに参加し、注目された格好となります。

日本のトップランナーの場合、公の場でタイツを履くことへの抵抗もあったのかもしれません。

ですが、最近では九電工の陸上競技部が2XUをチームユニフォームとして導入していたり、2020年の箱根駅伝で5位入賞を果たした東京国際大学はチームカラーは濃紺であるにも拘わらず、レースで2XUの黒のタイツを着用した例もあるそうです。

最近は箱根駅伝出場に向けて、新たな大学が陸上の長距離種目の強化に乗り出すケースも増えてきています。

今後、チームカラーよりもパフォーマンンスを追求し、ランニングタイツを着用するところは増えていくのではないでしょうか。

2XUのタイツがランニングパフォーマンスに与える影響とは?

独自素材

まず2XUのタイツが他社の製品と違うのは、「生地の編み方」にあります。

通常の生地は「縦編み機」による製法に対し、2XU製の生地は「丸編み機」によって作られたものです。

縦編み機で作られた生地の場合、どうしても斜め方向の伸縮性が弱くなってしまいますが、丸編み機で作られた生地は360°伸縮性に優れ、均等な着圧を実現することができます。

身体の末端から中枢にかけて段階着圧を実現するには、360°あらゆる方向に均等に伸びる生地が必要です。

縦編み機で製品を作っているのか?丸編み機で製品を作っているのか?で、段階着圧設計における構造が変わってきます。

更に2XUのタイツは医療機器販売の国内資格基準もクリア済み。

ただ、医療用として展開するのではなく、あくまで一般アスリート向けの商品ということで、敢えて医療機器としての特徴を謳っていないそうです。

エビデンスに基づく製品

2XUのランニングタイツの最大の特徴は、製品が持つ「エビデンス」にあります。

そのエビデンスは、前述の独自素材によって生まれるわけです。

もちろん、2XU以外の各ブランドもエビデンスに基づいた研究開発を行っています。

ですが、2XUほど厳しい環境の中製品の研修開発を行っているブランドはありません。

特にランナーに興味深いデータでは、「ワークアウト後、60分間のリカバリー時に、血中乳酸を4.8%多く除去する効果が得られた」という研究結果だったり、「15分間のサイクリングのパフォーマンステストにおいて心拍数を2.5%減らす効果が得られた」研究結果が出ています。

他にも、「ワークアウト中の最大パワーが5%向上する」「エクササイズとエクササイズの間のリカバリー中に、2%のパワー改善が認められた」といった持久系スポーツに大きなメリットを与えることが分かっています。

もちろん、一般的にも言われているようなランニング中の筋肉の振動を抑えたり、筋肉のリカバリーを促す効果がありますが、2XUの独自素材によって、他社よりも高いレベルで効果を発揮できるわけです。

ランナー向けオススメタイツ

ではここで、ランナーにオススメの2XU製ランニングタイツについてご紹介します。

もちろん、2XUの機能性タイツはトップアスリートのためだけに開発されたわけではありません。

目標を持ってランニングに取り組む全てのランナーが使用できる商品です。

MCSランコンプレッションタイツ

まず1つ目はMCSランコンプレッションというロングタイツです。

MCSとはMuscle Containment Stampingの略で、タイツの内側に筋肉をかたどったスタンプが運動時の筋肉をホールドしてくれます。

ロングタイツには大腿部前面とふくらはぎ部分にスタンプがあり、ランニング中に生じる筋肉のブレを抑えることで、余計なエネルギーを消費させることなく、パフォーマンスの低下を防ぐことが可能になります。

MCSランコンプレッションに背面に3つの収納ポケットがあり、エナジージェルやSuicaなどのカードや鍵といった小物であれば、収納が可能です。

腰部分の真ん中ポケットは小さめのスマートフォンは収納可能ですが、最新の大画面のものは専用ホルダーのご使用を推奨します。

本体価格:15,000円(税別)
サイズ:XS-XL

MCSランコンプレッションショーツ

2つ目はMCSランコンプレッションのハーフタイツ、MCSランコンプレッションショーツ。

実際に多くのトップランナーがレースで使用しているものです。

大腿部、股関節、骨盤や腰部をサポート。

大腿部前面にスタンプがあり、特に大腿四頭筋の筋肉のブレを抑えることが可能になっています。

ロングタイツと同様、背面には3つの収納ポケットがあるので、小物であれば携帯して走ることが可能です。

本体価格:10,000円(税別)
サイズ:XS-XL

着圧の好みもあるので、実際に履いてみて選ぶのがオススメですが、機能面ではMCSシリーズのタイツがオススメ。

どうしてもMCSの着圧が強いと感じる場合はベーシックのタイツを選んでいただければとのことです。

ランダッシュコンプレッションタイツ

前述のMCSランコンプレッションでは着圧が強いと感じたり、生地の薄いものを好む場合はランダッシュコンプレッションタイツを選ぶといいでしょう。

生地が薄くなって通気性も上がっていますが、内面のスタンプはありません。

MCSシリーズのタイツには背面のポケットが3つだったのに対し、ランダッシュコンプレッションタイツの背面ポケットは1つです。

本体価格:
ロングタイツ・・・10,000円(税別)
ハーフタイツ・・・7,000円(税別)
サイズ:XS-XL

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2XU製コンプレッションタイツのサイズ選び

2XUのランニングタイツは海外ブランドなので、日本のサイズ感のまま商品を選んでしまうと、うまくフィットしない可能性があります。

ちなみに、筆者の場合身長177cm、体重66kgで、ロングタイツ、ハーフタイツ共にSサイズを着用しています。

着用する際、少しキツく感じますが、一旦着用できればキツさは感じません(私個人の感覚です)。

2XUのオンラインショップでは、性別、体重、身長を入力すれば、推奨サイズを返してくれますので、オンラインショップ経由で購入される場合は、ぜひご活用ください。

編集後記

今回は日本の陸上長距離界で愛用者が増えている機能性タイツ2XU(2タイムズユー)に関する紹介をさせていただきました。

2XUのタイツを装着することで、パフォーマンス向上に繋がることを示唆するエビデンスは沢山あります。

ですが、タイツを装着するだけで必ずランニングパフォーマンスの向上に繋がるわけではありません。

なぜなら、ランニングパフォーマンスはランニングタイツの影響だけを受けるのではなく、自身のトレーニング実施状況、内的・外的なコンディションなど、様々な要因によって決まってくるからです。

そのため、ランニングタイツ装着の有無で数値的な変化を個人で捉えることは難しいかもしれません。

なので、実際に一度着用してみて、感覚的にフィットするのか否かを確認する作業が必要になってくるでしょう。

今回、2XUのランニングタイツに関する取材を通じて、「ハーフタイツよりもロングタイツを履いた方が、パフォーマンスの維持・向上に有効ではないか」というお話が印象的でした。

ふくらはぎから身体の中心に向かって血液を流してあげることで、タイツの効果は高まること、膝や股関節の動きを制限しない設計になっていることで、より高いパフォーマンスが発揮できるとのことです。

もちろんロングタイツの場合、夏場は体温上昇に対して、どこまで対応できるか?が鍵になりますが、冬のマラソンシーズンであれば、ロングタイツが大きな効果を発揮するのではないか?と思うわけです。