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マラソンのトレーニング「閾値走」って何?計測から実施方法を解説

ただ、よりトレーニングを積んでいる人の場合、LT値はこれよりも速くなります。

本当のLT速度を知るには、実際に乳酸濃度を測定する必要があるので一つの目安(あくまで大まかな予測値)として捉えて下さい。

他にもGPSウォッチを活用した乳酸性作業閾値(こちらも予測値)の計測も可能です。

閾値走の実施方法

70128636 – man running on thread mill at gym

LT値が分かったら、閾値走に活かしていきましょう。

閾値走の方法としては2種類の方法があります。1つはLT速度もしくはLT心拍(以下、LT強度)で20分以上走り続けるという方法です。

もう一つはLT速度で5〜15分を、数分のインターバルを挟みながら5〜10本程走る方法です。

閾値走は60分程度まで維持することができる運動強度とされているので、強度の高いトレーニングに分類されます。

重要なのは、LT強度でのランニングを維持することです。その運動強度よりも高くても、低くてもよくありません。LT強度で走ることで、乳酸を除去する能力を最大限に高めることができます。

閾値走で得られる効果

閾値走では主に乳酸を処理する能力が得られます。

筋肉には瞬発力はあるが持久力の乏しい「速筋」と、瞬発力はないが、持久力に優れた「遅筋」の2種類があります。

乳酸は主に速筋で作られ、血液を介して遅筋に送られてエネルギー源として代謝されます。

速筋から血液に乳酸を放出するのにはMCT4というタンパク質、血液から遅筋に乳酸を取り込むのにはMCT1というタンパク質が必要になります。

閾値走を行うことで、こうしたタンパク質を増やし、血中の乳酸を素早く処理する能力が高まります。

乳酸除去能力が高まると、同じ運動強度でも血液中の乳酸濃度が低い状態で運動を行うことができます。

その結果、LT値は上昇します。LT値がどれだけが上昇したか?を見ることで、どれだけトレーニング効果を得られたかが分かるわけです。

閾値走を行う際の注意点

閾値走を行うにあたっては、注意点があります。繰り返しになりますが、まずはLT強度をしっかり守ることです。このLT強度を守ることで、効率的にトレーニング効果を引き出すことができます。

LT強度が正確に分からない場合は、前述した推定のLT値を基準にし、ランニング中の心拍数を測り、その心拍数に近い状態で走り続けるようにしてください。

LT値はトレーニングにより変化していきます。そのため定期的に乳酸カーブテストを行い、LTを見直すのが望ましいです。

また、閾値走は強度の高いトレーニングなので、過度に実施するとオーバートレーニングに陥る可能性があります。

自分のトレーニング状況と比べて適度に取り入れるようにしましょう。