ポラール独自の「パフォーマンス機能」が詰まったPolar Vantage V2

スマートウォッチが普及している現代において、ランニング中は当たり前のようにペースや心拍数、GPS等が計測できる時代になりました。

ですが、ランニングを含めた「スポーツパフォーマンス」を管理できるウォッチブランドの数は限られています。

アスリートのスポーツパフォーマンス向上を目的に日々研究開発を行っているブランドの中でも、「独自の価値」を生み出しているのがフィンランドに本拠地を構えるポラールです。

ランナーズNEXTの中でも、過去にポラール製デバイスに関する記事を紹介していますが、2020年11月5日にポラールのマルチスポーツに対応したフラッグシップモデル、Polar Vantage V2が発売されます。

2018年11月に発売されたPolar Vantage Vがリニューアルされたもので、ポラール独自の機能が新たに追加されました。

2020年6月に発売されたポラール初のアウトドアウォッチ、Grit Xに搭載されている機能と合わせ、トレイルランニングなどのアウトドアスポーツでもスイムやバイクでも使用できる、マルチスポーツ対応のGPSウォッチです。

そこで、今回は新たに発売されるVantage V2について紹介していきます。

関連記事:

Polar(ポラール)の Vantage Vが新たに搭載した次世代のランニングウォッチ機能とは?

アウトドアウォッチ Polar(ポラール) Grit X レビュー

Polar Vantage V2のスペック

では早速、Polar Vantage V2のスペックについて見ていきましょう。

前作のVantage Vと比較すると見た目は大きく変わりませんが、重量が軽くなり(66g→52g)、防水性能が向上(50m防水→100m防水)しています。

発売時の価格も据置きです。バッテリーの稼働時間もVantage Vと同程度ということになっています。

カラーはブラック、グリーン、グレー・ライムの3色展開です。

<スペック>

■サイズ(厚さ)

47 × 47 × 13 mm

■重量

52g(リストバンドを含む)

■ディスプレイ解像度

240 × 240 ピクセル

■レンズ素材

ラミネートゴリラガラスレンズ

■防水機能 

100m防水

■稼働時間

・GPSモード 約40時間

・スマートウォッチモード 約7日間

※複数の省電力オプションから選択可能。

2分毎にGPSを取得する設定に変更し、心拍計測をオフにすると、最大100時間使用可能。

■価格

¥69,800(税抜)

※心拍ベルト「Polar H10」とのセット価格・・・75,800円(税抜)

Vantage V2の特徴的な機能について

では、ここからが本題。

Vantage V2に新たに追加された機能で特徴的なものをピックアップしていきましょう。

Grit Xに搭載されている、ポラール独自のHill Splitter™、FuelWise™ 栄養補給リマインダー機能もVantage V2には搭載済みです。

参考:アウトドアウォッチ Polar(ポラール) Grit X レビュー

心拍数計測とパワー計測、加速度センサーなどから得られる情報を基にパフォーマンスを数値化する機能や、脚力の回復状況をテストできる機能が新たに搭載されています。

「自分自身の現在地を把握し、パフォーマンスの向上に繋げることができる機能が搭載されている」と言い換えても良いでしょう。

ランニングパフォーマンステスト

ウォーミングアップ終了後に、時計が指定するスピードでランニングを行うテストです。

徐々にランニングスピードは上がっていきますが、指定された範囲の中でランニングを実行します。

表示されるスピードについていけなくなると計測は自動で終了。

テストが終わると、心拍数、スピード、パワーゾーンが設定されるので、自分に合った運動強度でトレーニングをすることが可能です。

サイクルパフォーマンステスト

サイクリングパフォーマンステストではパワーゾーンを最適化し、自分のFTP(Functional Threshold Power:機能的体力閾値)を知ることができます。

※サイクルパフォーマンステストの実施には、対応するパワーメーターが必要です。

脚力回復度テスト

手を腰に当てた状態でスクワットジャンプを3回行い、ジャンプの高さを計測することで脚の回復度を評価します。

毎回のトレーニング前に脚力回復テストを実施することで、「各トレーニングをどの程度のコンディションで実行したのか?」を把握することができるわけです。

Vantage V2はどんなランナーにオススメ?

Vantage V2は他のメーカー、デバイスと比較して、自分自身のランニングパフォーマンスをより複数の視点から評価し、管理までできるデバイスです。

最近では、1つのデバイスだけで全てを完結させることは難しく、様々なハードウェアやソフトウェアと連携させることで、自身のコンディションやランニングパフォーマンスを管理するのが一般的となっています。

もちろん、Vantage V2も他のサービスとの連携は可能です。

ですが、色んなソフトウェアやハードウェアを使用するよりも、時計1つで全てを管理したいというランナーの方が多いのではないでしょうか。

Vantage V2は、そのようなニーズに答えることのできる唯一のデバイスです。

ランニングを含めたスポーツパフォーマンスの管理・向上に特化した、ガチなアスリート向けのデバイスということは間違いありません。

Vantage V2の使用感は?

では、最後にVantage V2を実際に使用してみた感想を動画で紹介していきます。

実際の時計画面とスマートフォンを見ながらの解説もしていますので、ご覧ください。

まとめ

今回はポラール社から新たに発売となるVantage V2について紹介をしてきました。

Hill Splitter™、FuelWise™ 栄養補給リマインダー機能といったポラール独自の機能はGrit Xから引き継ぎながら、ランニングやサイクリングのパフォーマンス変化を確認できる「パフォーマンステスト」がVantage V2の大きなアップデートではないでしょうか?

何らかの目標を持ってトレーニングをしていく場合、「現在地把握」ができていなければ、適切なトレーニングを行うことはできません。

単に心拍数の変化から予測タイムを出すのではなく、テストを踏まえてパフォーマンスを定量化していくとこで、日頃のトレーニングの「質」を高めることができるはずです。

一点注意なかと思うのは、新たにVantage V2には音楽コントロール機能が搭載されていますが、時計内に音楽や音声ファイルを格納し、スマートフォンなしでランニング中に音楽を楽しめるというものではなく、あくまでスマートフォンから流れている音楽(音声)を時計でコントロールできるということです。

以上の点から、本格的なアスリート向けのデバイスと言っていいでしょう。

ウォッチデバイス1台で全てのトレーニングを管理し、パフォーマンスアップに繋げていきたいランナーにVantage V2はオススメです。