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フルマラソンでサブ4を達成するための練習計画作りに必要な5つのこと

 2016/05/25 ランニングノウハウ
この記事は約 10 分で読めます。

フルマラソンで何らかの記録を残したいランナーにとって「サブ4」は1つの登竜門です。フルマラソンでサブ〇〇というと「〇〇時間以内」を指します。

サブ5なら、フルマラソンで5時間以内、サブ4なら4時間以内という風に。

フルマラソンの目標達成の中で最も多いのが「とにかく完走する」というもの。「完走したい」という願望を含めると更に増えるでしょう。

次に多いのがサブ5ではなく、サブ4です。なぜか?

Googleの無料ツールの1つである「Googleキーワードプランナー」で調査した結果、2016年5月現在、月間の検索平均ボリューム(毎月平均で何回くらいそのワードがGoogle上で検索されたのか)は「サブ4」で平均2,400回。「サブ5」なら480回、「サブ3.5」なら1,600回、「サブ3」なら1,300回となっています。

※サブ5よりもサブ3.5、サブ3の方が検索需要は多いわけです。

もちろん「サブ4」と検索する人の全てがフルマラソンで4時間を切りたいというランナーではないでしょう。

ですが、そのキーワードに対する需要があることから、記録を達成したいランナーの中で最も多いゾーンは、サブ4を達成したいと思っているランナーであると推測することができます。

サブ4は達成したいけれど、なかなか達成できない!という人や、そもそもどうやってサブ4を達成するための練習をしていけばいいのかが分からない・・・という人も多くいらっしゃいます。

そこで、今回はマラソンでサブ4を達成するための練習計画作りに必要な5つのこと、というテーマで具体的な練習方法を考える際のヒントをお伝えしていきたいいと思います。

フルマラソンでサブ4を達成するためにはどんな練習が必要なのか?考えていきましょう。

練習方法・ノウハウに惑わされない

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サブ4達成のための練習法というと、LSDで土台を作り、ペース走、インターバル走、30㎞走が必要・・・などなど、練習法がいくつも紹介されています。なので、市民ランナーの中にも、積極的に高い強度のトレーニング(いわゆるポイント練習)を実施されている方がいるのではないでしょうか?

ですが、単にポイント練習が必要だと書いてあるからといって、むやみに実施するのも良くありません。

ポイント練習は週に1、2回程度実施すべき、と仮に書いてあったとしても、その情報のみを頼りに実施するのは考えものです・・・。

大切なのは「何のためにその練習に取り組むのか?」という問いに対する答えを明確にすることです。つまり、練習やトレーニングの目的を明確にしましょう!ということです。

例えば、同じ30㎞走でも目的によっては全く違う捉え方ができます。

30㎞を今の自分がどれくらいの力で走れるのか知るため(タイムトライアル的な意味合い)に実施するのと、フルマラソンのレースを想定して、残り約12㎞を走り抜くためのペース感覚を掴むために実施するケースもあるわけです。

目的が違えば中身も変わってきます。

なので、単純に本やネットの情報を鵜呑みにするのではなく、練習やトレーニングの目的を考えることのできる「思考力」が必要になります。

※思考力を自分で身につけるのか、専門家にアウトソースするのかは自由ですが。

例えば、本やインターネットに「ポイント練習が必要」と書いてあっても、中にはポイント練習をやらなくてもサブ4を達成できる人がいます。練習計画を作る際の判断基準の一つは、次の「現在地を把握する」ことです。

現在地を把握する

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ランニングやマラソン関連の本や雑誌を見てみると、サブ4達成のための練習法、トレーニング法といった内容のコンテンツは沢山あります。

ですが、そのノウハウには汎用性がありません。なぜでしょうか?

それはサブ4を目指そうとしている人、それぞれの「現在地」が異なるからです。

抱えている課題が異なれば、練習内容は同じで良いはずはありません。人それぞれ練習内容は異なります。

フルマラソンで5時間をやっとの思いで切った人と、4時間をもう少しで切れそうな人の練習内容は異なるはずです。

もっと言うと、人それぞれライフスタイルが異なるので、例えば週に2回しかランニングの時間を確保できない人に、週6回の練習を提案しても、練習をこなすことすら難しいでしょう。

なので、まずは自分自身の現在地を把握し、ライフスタイルに合った練習・トレーニング計画を立てる必要があるわけです。

現在地把握に関しては、専門的な施設でVO2maxや乳酸閾値などのデータを取得するというやり方もあります。専門施設を使用しない場合は、ダニエルズのランニングフォームラの理論を参考に、現在地を予測するという方法もあるので、参考にしてみて下さい。

練習計画を立てるために課題を明確にする

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自分の現在地を把握できたら、次は練習計画を立てます。残念なことに、フルマラソンでサブ4を達成するという目標があるにも関わらず、練習計画を立てないランナーが非常に多くいらっしゃいます。

厳密に言うと、練習計画の立て方が分からない、という悩みを持つ方が多いというのが現状のようです。

本やインターネットを見れば、確かにサブ4のための練習計画は載っています。

ですが、「計画の立て方が分からない・・・」という人がいるわけです。何故かと言うと、本やネットに載っている情報が「自分に合っているのかどうかが分からない」からです。

人間が何らかの行動を起こすには「納得感」が必要です。「確かにこれなら練習を実施していけそうだ!」という納得感があれば、実際に行動できます。

ですが、納得感がなければ「本当にこの通りに実践して良いのだろうか・・・」という疑いの念が拭えぬまま、時間だけが過ぎていくことになるわけです。

ここで鍵となるのは現在地と目標との距離(ギャップ)を把握することです。

今現在、目標が達成できていないのであれば、現在地と目標との間には必ず何らかのギャップが存在します。

そのギャップを埋める作業をしていきましょう!ということです。

ギャップ=課題です。課題が明確になれば、その課題を解決する手段を決めるわけです。

ランニングのトレーニング内容が課題を解決するのか、筋力トレーニングなのか、そもそものランニングフォームを改善する必要がるのかなど、人によって課題は異なります。

なので、しっかりと自分ができていないこと、足りていないこと、わからないことなどをリストアップしておくことが大切です。

課題が明確になれば、自ずと解決策は決まってきます。もちろん、絶対的な答えのようなものではありません。こういう取り組みをすれば、目標(サブ4)に届くだろ言うという納得感の高い解決策を出せるということです。

先程、練習計画の立て方が分からない、という悩みを持つ方が多いと書きました。ですが、正確には自分が抱えている課題が分からないというのが本当の問題である場合がほとんどです。

自身の課題が分かっているのであれば、それに対する方法論は本やネットに載っているわけなので、大きな悩みになる可能性は低いということになります。

参考:効率の良いマラソントレーニングを実施するために必要な「最も大切な考え方」とは?

期分け(ピリオダイゼーション)をする

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課題を明確にできれば、あとはそれぞれの課題に対して解決策を出す、つまりアクションプランを作っていくわけです。

その時に大事な概念が期分け(ピリオダイゼーション)という考え方です。

レース当日に身体のコンディションが最高の状態で臨むために、年間(もしくはある一定期間)の練習・トレーニングをいくつかの段階に分け、その段階ごとのトレーニングを体系的に組み合わせていくことを「期分け(ピリオダイゼーション)」と言います。

例えば、いつも同じ練習を同じ強度で行っていると、最初は体力的パフォーマンスの向上がありますが、ある一定の時期を過ぎると、なかなかパフォーマンスが上がらず、練習の効果を感じられなくなってきます(いわゆるプラトー状態)。ここで多くの人はさらに走行距離を伸ばしたり、ポイント練習を増やそうとするので、最終的にオーバー トレーニングや怪我に繋がっていくわけです。

中には、練習の効果を感じられなくなる=その地点が自分の限界だと思ってしまう人もいるでしょう。

そこで、プラトーの壁を取り除くために、ある一定のトレーニングの期間内に練習の量や 強度を変えたり、またコンディションがピークに達したところで休息を与えたりすることにより、身体が上手く練習やトレーニングに適用し、効果的にパフォーマンスを向上させることができるわけです。

簡単に説明すると、期分け(ピリオダイゼーション)は、特定のレースに最高のコンディションで臨むための、短期的、また中・長期的なトレーニング計画のことだと言えます。 

サブ4に限らず、フルマラソンで何らかの目標を達成するには、ある一定期間のトレーニングが必要になります。その期間は当然、人によって違いますし、目標によっても変わってくるでしょう。

ですが、練習やトレーニングに変化を加えなければ、パフォーマンスを効率的に伸ばすことができす、怪我やオーバートレーニングに繋がるだけでなく、練習自体も単調でつまらなくなってしまいます。

それらを解決するために、期分け(ピリオダイゼーション)をする必要があるわけです。

もちろん、マラソンの本やインターネットにはピリオダイゼーションの例が書いてあります。ですが、ここまでで既にお伝えしてきた通り、その情報には汎用性がありません。期分けに関しても、現在地と課題によって中身が異なります

練習と修正を繰り返す

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練習計画ができたら、あとはその通りに実践するだけでいいのか?というと、そうではありません。

最初に立てた計画が一寸の狂いもなく順調に進む人は、いないからです。

練習の途中で怪我をしてしまうかもしれません。なかなか疲労が抜けずに、質の高い練習ができないこともあるかもしれません。台風で練習ができなくなってしまう日もあるかもしれません。

「一ヶ月後にこうなっていたい」という目標に届いていない場合だって十分に考えられます。

残念ながら、全ての計画が自分の意図通りに進むことはあり得ないということです。

ここで大切なのが「修正力」です。

怪我をした時に、後々の練習計画をどう修正するのか?走りながらでも治していく方法を取るのか?一旦、治療に専念して、仕切り直しを図るのか?

どんな対処法をとるのかで、その後の計画も変わってくるでしょう。

仮に練習計画通りに進んでいたとしても、例えば練習の一環で参加したハーフマラソンで目標としていた記録に遠く及ばなかった・・・ということもあるかもしれません。

そんな時は、何らかの問題があるはずなので、問題に応じて修正をしていく必要があります。

本やネットにある既存の「サブ4のための練習法」のみを参考に練習することのデメリットは練習やトレーニングに汎用性がないという他に、計画がうまく行っていない時に全く修正の方法が分からなくなってしまうことです。

なので、「練習計画が上手く進んでいない時はどうするのか?」は常に考えておかなければなりません。

とは言うものの、考えただけでは修正方法は分かりません。仮に練習の一環で参加したハーフマラソンで目標としていた記録に遠く及ばなかったとしても、フィニッシュ記録だけではどこに問題があるのかが明確にならない。

ここで大事なのが「普段の練習・トレーニングからデータを取得し、分析できるようにしておくこと」です。

サブ4、サブ3.5、サブ3などの目標を持ってトレーニングをしている方であれば、GPSウォッチを使用している人もいらっしゃるのではないでしょうか。

GPSウォッチを活用すれば、様々なデータを取得することができます。データをもとに比較・分析ができれば、修正するための課題が見えてくるわけです。

ただ、GPSウォッチを使っている人でもデータを「ただ取得しているだけ」という人が非常に多いのが現状です。なので、データを取るだけでなく、比較・分析できるように一手間加えることができるかが目標達成のために重要になってきます。

まとめ

今回はフルマラソンでサブ4を達成するための練習計画作りに必要な5つのこと、というテーマでお送りしてきましたが、いかがだったでしょうか?

今回はフルマラソンでサブ4を達成するための考え方についてご紹介しましたが、これは何もサブ4達成のためだけの考え方ではありません。

サブ3.5、サブ3、サブ5でも基本的にアプローチの仕方は同じです。

どうしても抽象論になってしまいますが、個々人の現在地、課題、状況が違う中、具体例を書いてもあまり意味がありません。

ぜひ、具体的な方法論を探す前のフレームワークとして、活用していただければと思います。

大切なのは、日頃から何となく走る、無計画状態のまま走るのではなく、目標達成までのしっかりとした「戦略」を立てましょう!ということです。

ビジネスでも目標達成のための戦略(や戦術)が必要なように、フルマラソンの目標達成にも戦略が必要です。

ではサブ4を含め、フルマラソンにおいて目標達成をするための戦略と戦術はどう立てれば良いのでしょうか?

その具体的な方法はこちらで詳しく紹介しています。

関連記事:マラソンの練習・トレーニング方法に関する9ステップ

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ライター紹介 ライター一覧

浦中宏典

浦中宏典

ビジネスアスリート
データサイエンティスト

株式会社ストレッチサポート 代表取締役
1983年8月12日 長崎県長崎市生まれ

高校卒業後、大学でスポーツ科学(運動生理学・バイオメカニクス)を学び、トレーナーとしてスポーツの世界で実績を積む。

主な活動実績はJR東日本硬式野球部、サントリーサンゴリアス(ラグビー・トップリーグ)、国際テニストーナメント、世界陸上大阪大会、日本大学フェニックス(アメリカンフットボール)他。2011年、サハラマラソンランナーのトレーナーとしてトレーニングと身体のケアを担当。

2011年4月に会社を設立。
テクノロジーの力でスポーツアクティビティを今より楽しくすることで、「もっとチャレンジしたくなる世の中を創る」
ために事業活動を行っている。

2015年4月に開催されたサハラマラソンにランナー兼トレーナーとして出場・完走。
2017年9月にはアメリカ ユタ州を中心に開催されるGrand to Grand Ultra(7日間6ステージ273㎞のレース)に参加し完走を果たす。

自分自身も実践者として、常に挑戦を続けている。

<メディア掲載実績>
テレビ NHKまちかど情報室
雑誌 Tarzan(マガジンハウス)
雑誌 トレイルラン2017夏号(山と渓谷社)
新聞 長崎新聞
ラジオ 中央FM
専門誌 月刊トレーニング・ジャーナル 他多数

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