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橘湾岸スーパーマラニックL部門173㎞を攻略するために!

 2017/05/01 マラソンレポート ランニングお役立ち情報
この記事は約 8 分で読めます。

世の中には色んなマラソン大会やトレイルランニングの大会がありますが、他にもマラニック(マラソン+ピクニックの造語)というジャンルがあります。レースとして順位を競うものではなく、比較的長い距離を交通ルールを守りながら走る大会です。

フルマラソンよりも長い距離を走る大会が多く、100㎞のウルトラマラソンでは物足りなくなったランナー達が、100㎞以上の距離を走るために全国から集まります。

日本全国様々なマラニックの大会がありますが、毎年5月のゴールデンウィーク中に開催されているのが、長崎の橘湾岸スーパーマラニックです。
※正確には、長崎市内から最長173㎞を走る5月の春ステージ、小浜から島原半島を巡る最長距離100㎞の11月秋ステージがあります。隔年秋に春ステージ(173㎞)+秋ステージ(100㎞)=273㎞を走るW部門(参加条件あり)というものも存在します。

筆者は高校生までを長崎市内で過ごしたということもあり、2017年5月4日〜5日に開催される同大会のL部門(173㎞、参加定員250人)に出場してきました。

長崎県出身者として、多くのランナーに長崎の魅力を知ってもらうために、このページに実際に走った感想を含めて、大会情報をまとめたいと思います。

橘湾岸スーパーマラニックは2017年で12回目の大会です。筆者の第2の故郷である山口・萩往還マラニックが2018年の第30回大会で終了となることで、何とか長崎は今後も継続して開催して欲しいと願うばかりです!

橘湾岸スーパーマラニックL部門173㎞の全体像

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※画像引用:公式Webサイトより。

橘湾岸スーパーマラニックL部門173㎞は長崎市水辺の森公園をスタートし、小浜温泉まで走るコースです。小浜温泉から島原半島を巡るコースと合わせて、トータル273㎞となります。

L部門は5月4日の朝7時、10時、13時、14時と走力レベルに応じてスタート時間が変わってきます。

満65歳以上のランナーまたは前年リタイア、または前回大会で31時間以上かかったランナーは7時スタート。
初参加ランナーや前回31時間以内で走ったランナーは10時スタート(正規スタート)。
過去の大会を28時間以内で走破したランナー、初参加でもサブスリー、ウルトラマラソンサブテンなど実績のあるランナーは13時スタート。
過去の大会を25時間以内で走破したランナー、初参加でもサブスリー、ウルトラマラソンサブテンなど実績のあるランナーは14時スタート。

というようなスタート時間の目安があります。尚、スタート時間は大会事務局によって決められます。

制限時間は正規スタートの場合、31時間。
※163.7km地点の千々和集会所エイドに、15時40分(スタートから29時間40分)までに到着できれば、ゴールが31時間を過ぎても完走とみなされるようです。

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173㎞全体を通して、アップダウンの多いコースとなっています。

横軸が長いので、小刻みなアップダウンのように見えますが、土地勘のある人間からすると、非常にタフなコースです。

実際に走ってきましたが、これでもかという位にアップダウンしかなく、心肺機能(登り)と足のタフさ(下さり)が求められます。

各ポイントの見所

ではコースの見所を少しだけ見ていきましょう。

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第一チェックポイントでもある、稲佐山山頂からの眺め。

ちなみに夜景の日本一を決める「夜景サミット2015」において、「新日本三大夜景」第1位に輝いたのは長崎の夜景です。2位札幌(函館ではなく)3位神戸となっています。次回の開催は2018年とのこと。

稲佐山チェックポイントはスタートから7㎞地点ということで、残念ながら夜景を見ることはできませんが、オススメポイントの1つです。

最初からアップダウンの洗礼を受けることになります。

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第二チェックポイントのある、あぐりの丘に到着する手間にあるうさぎ橋からの眺めです。

第二チェックポイントでは、補給物も振る舞われます。

序盤2つの峠越えが全行程を通して、もっとも難易度が高くなっています。ただ、前半は体力に余裕があるため、精神的には後半の峠のほうが辛い印象を持つことになるでしょう。

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フルマラソンの距離を過ぎた辺りで通過する「女神大橋」からの眺めです。全長1,289m、高さ170mの橋です。
※実際に走行するのは、この景色が見える逆サイドです。

女神大橋を渡ってすぐの所に第三チェックポイントがあります。

橋を渡り終え、急な坂道を下った後は長崎最南端の樺島灯台チェックポイント(80.7㎞)に向けて、野母崎半島を南下します。

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60.8㎞地点には平成6年(1994)に長崎県指定天然記念物、平成25年(2013)に長崎県「ながさきいきもの自然百景」に選定された夫婦岩(めおといわ)があります。

写真奥、左側に見えるのは端島(通称、軍艦島)です。

この辺りは右手に海を見ながら、海岸沿いを南下していくことになります。

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野母崎(西側)には複数の海水浴場があり、夏場は多くの海水浴客で賑わいます。五島列島の海水浴場程ではありませんが、海はキレイです!

ここから先は暫く夜間走行となりましたが、野母崎権現山、樺島灯台に向かう山道、脇岬町の峠越えはなかなかハードなので、気力と体力が必要です。

さらに初日は気温が27℃まで上がり、夜間の時間帯だけ雨が降って蒸し暑いというなかなかのコンディション。

今に始まったことではありませんが、天候運は全く持ち合わせていません。

夜間に173㎞の部を5回、273㎞の部を2回完走されている熊本から来たお姉さまランナーと一緒になりましたが、改めて女性ランナーの強さを感じました。

さすがにこのコースを6回走ることはないと思います・・・。

IMG_2794

夜間に何度も何度もアップダウンを繰り返し、130kmの日見公園エイドを手前に日の出を迎えます。ようやく暗闇の山道を抜けられるという安堵感とともに、徐々に眠気が襲ってきます。

130㎞の日見公園エイドで補給を済ませると、珍しくフラットな道が続きます。

快調に単独走を続けていましたが、かなり時間が経ってからコースを間違えていることに気付きました。

通常、道が分かりづらい箇所には石灰で矢印が書かれていますが、見当たりません。

残念ながら、片道約4㎞(計8㎞)、違った道を進んでしまいました。

幸い、まだ足が動いていたので、気持ちを切り替えて進もうとすると、今度は強い日差しが照りつけてきます。

長崎の5月4日の天気予報は途中から雨予報でしたが、見事に外れ27度まで気温が上がります。前日も27度と両日とも夏日に。

138.8㎞の飯盛峠を登っている最中に、精神的にも肉体的にもかなりのダメージを追ってしまい、日陰の全くないじゃがいも畑道、千々石の海岸線で更なるダメージを受けながら、何とかゴールに辿り着きました。

反省点

今回の大会を次回に繋げるとしたら、という切り口で私自身の改善点を記しておきます。

50ページ程のコースマップが描かれたハンドブックは一度も使用することなく、バックパックに収納されたままの状態で大会を終えることになりました。

コースロストした時も、ハンドブックを出さずにスマホのグーグルマップを活用。

※単に怠惰なだけですが・・・。

一時的な利用であればグーグルマップが便利ですが(恐らくほとんどのポイントで電波は入るはず)、何度も使っていると電池を消耗します。

ハンドブックが無くて困ったポイントとしては、今自分が何キロ地点を走っているのかが分からなかったことと、各エイドが何キロ地点なのかが分からなかったことの2点です。

さすがに50ページの小冊子をバックパックの後ろから何度も出し入れするのは面倒であり、かと言ってフロント部分に収納するのも邪魔なので、各エイドポイントと距離が書かれてあるページのみ印刷して持っておけば良かったなと。

前半の5㎞と後半の5㎞では、後半の5㎞の方が長く感じてしまいます。実際の距離感を掴むこと、モチベーションを維持するためにも残りの距離を把握しておくことは重要です。

※ちなみに、GARMINのGPSウォッチをウルトラトラックモードで計測しましたが、距離感が全く合わずに序盤で断念。

距離把握は各エイドやチェックポイントで人に聞いて把握していました。それくらい余計なことをしたくなかったということです。

もう一点は、股擦れ対策。

2日目の140㎞過ぎから股が痛くて、走りに集中できませんでした。115㎞地点で一度預けた荷物をピックアップできたんですが、長袖のシャツと創傷処置セットをバックパックから外したのが問題でした。

最後までどんなトラブルが起きるか分かりません。ロードランニングだからと言って、多少の重量をケチって、重要なアイテムを外さないようにしないといけませんね・・・。

まとめ

最後に、橘湾岸スーパーマラニックはスタッフの皆さんのサポートが何より素晴らしい大会でした。
運営サイドは恐らく、3、4組のスタッフで30時間、移動しながら(しかも道の狭い峠を登り下りしながら)エイドで補給食を振る舞ってくれるわけです。

さらに一般の方が、深夜の山奥で施設エイドを作ってくださり、水分や補給食を提供してくれました。

これには本当に感動しました。

権現山山頂チェックポイントでのミネストローネ、樺島公民館エイドでのカレーライス、川原老人の憩いの家エイドの水餃子、日見公園エイドでの豚汁がとても印象に残っています。
※恐らく、その年によってエイドの食事は変わると思いますが。

身体が疲れている時の食事は本当に美味しいし、食事ができることに感謝できますね!

24時間以上動き続けることを考えると、ジェルや補助食品だけでなく、やはり食事をとったほうが良い。

マラニックは本来そういうものだと思います。レースではないので。

今回、私は初めてマラニックという大会に参加しました。

フルマラソンのようなガツガツ感は無く、エイドでゆっくり補給しながら談笑したり、参加者同士のコミュニケーションを楽しむこともマラニックの魅力かなと感じています。マイカップを持って走るので、エコですし。

今後もマラソンやトレイルランニングの「競技」としての側面にとらわれること無く、様々なアクティビティに参加し、情報を発信していきたいと思います。

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ライター紹介 ライター一覧

浦中宏典

浦中宏典

ビジネスアスリート
データサイエンティスト

株式会社ストレッチサポート 代表取締役
1983年8月12日 長崎県長崎市生まれ

高校卒業後、大学でスポーツ科学(運動生理学・バイオメカニクス)を学び、トレーナーとしてスポーツの世界で実績を積む。

主な活動実績はJR東日本硬式野球部、サントリーサンゴリアス(ラグビー・トップリーグ)、国際テニストーナメント、世界陸上大阪大会、日本大学フェニックス(アメリカンフットボール)他。2011年、サハラマラソンランナーのトレーナーとしてトレーニングと身体のケアを担当。

2011年4月に会社を設立。
テクノロジーの力でスポーツアクティビティを今より楽しくすることで、「もっとチャレンジしたくなる世の中を創る」
ために事業活動を行っている。

2015年4月に開催されたサハラマラソンにランナー兼トレーナーとして出場・完走。
2017年9月にはアメリカ ユタ州を中心に開催されるGrand to Grand Ultra(7日間6ステージ273㎞のレース)に参加し完走を果たす。

自分自身も実践者として、常に挑戦を続けている。

<メディア掲載実績>
テレビ NHKまちかど情報室
雑誌 Tarzan(マガジンハウス)
雑誌 トレイルラン2017夏号(山と渓谷社)
新聞 長崎新聞
ラジオ 中央FM
専門誌 月刊トレーニング・ジャーナル 他多数

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