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白山白川郷ウルトラマラソン(100㎞)参加レポート

 2016/09/16 マラソンレポート
この記事は約 7 分で読めます。

2016年9月11日(日)に開催された、白山白川郷ウルトラマラソン(100㎞の部)に参加してきた様子をレポートとして報告します。

白山白川郷ウルトラマラソンは2016年で4回目を迎える、比較的新しいウルトラマラソンのコースです。

最大の特徴は累積標高2,530mを誇る国内屈指の難コースであること。そのため、制限時間が15時間(通常はおおよそ14時間)に設定されています。

早朝4時にスタートし、19時までに帰ってこなければなりません。

石川県白山市の尾口市民サービスセンターをスタートし、岐阜県の白川村で折り返し、帰ってくる(ほぼ)往復のコースとなっています。

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※白山白川郷ウルトラマラソンのコースマップ全体像

今回は2014年のサハラマラソンで同じテントだったTさんとTさんの息子さんの3人で参加。

当日は午前1時半に起床し、2時半にTさんの車でスタート地点を目指しました。3時半前にはスタート付近に到着。荷物を預け、白山市の郷土料理、ほうらい寿司と味噌汁を食べて、スタート地点へ。

スタート時点の気温は21度程と、非常に過ごしやすく、最高のコンディション。雨の予報も曇りに変わりました。

100㎞の部は最終出走数781人(男性711人、女性70人)。50㎞の部は最終出走数850人(男性612人、女性238人)。

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※100㎞スタート前の様子。後方からのスタート。

4:00 amにスタートし、まずは山とは反対方向に進む。折り返して、再びスタートラインを越えて(約10㎞地点)、そこから登りのスタートとなります。※10㎞の通過:1時間26秒。

1㎞6分ペースで行こう、という意識は全く無く、心拍数をモニタリングしていたら、このペースになっていたというだけです。

レースマネジメントについて

今回の100㎞のレースマネジメント、鍵は「心拍数」です。なぜなら、コースの殆どがアップダウンで構成されているため、「ペース」は当てにできないからです。

もう1つ大事な視点としては、自分の力を適切に評価できているか?ということ。

今回のコースを何も考えずに走ると、確実に辛い思いをします。それがウルトラの醍醐味なのかもしれませんが、自分の実力に見合ったレースマネジメントが出来れば、余計な体力、脚力を使うこと無く完走できます。

普段から距離を踏まない人間が、この難コースを攻略するには事前に戦略を立てるしか方法はありません。

8月の月間走行距離は、確認したところ112㎞。このランナーが「普通に」レースを攻略できるはずがありません。

なので、弱者には弱者の戦略を立て、いかに攻略するかを考える必要があります。

今回は心拍数150bpm前後を維持して走る、という方法でレースに臨むことにしました。

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※100㎞レース中の心拍数の推移。

アップダウンしか無いようなコースでしたが、今回は心拍数を維持し、走ることを心がけました。

レース後半に波形が大きく崩れていますが、詳細は後述します。

レースプロセスについて

さて、レースの詳細に話しを戻しましょう。10㎞過ぎに再びスタートラインを通過して、今度は山に向かって走り始めます。

目指すは38.2㎞地点の三方岩駐車場(標高1,445m)です。三方岩駐車場に着く手前のトンネルで、石川県から岐阜県に県を跨ぐことになります。

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このコースの特徴の1つ、白山白川郷ホワイトロード。通常は有料道路となっており、走ることはできません。

ここから登りが本格化します。

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まだここを登ってくのかと思うと、精神的に辛くなります・・・。

こんな急な坂道が続くわけですから、普通に走れば心拍数は直ぐに上昇し、体力が奪われてしまいます。

なので、この坂を心拍を一定に保つには「歩く」しかありません。ですが、普通に歩くと、今度は心拍数が落ちて来てしまうので、心拍数を維持しながら歩く、通称「アグレッシブウォーク(筆者命名)」を取り入れます。

歩いて走って・・・を繰り返していくよりも、腕も振ってアグレッシブに歩いて登るほうが結果的に疲れずに、登ることができます。

心拍が落ちてきたら走るわけですが、いわゆる坂道はほとんど歩きました。

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ここを登ってきたのか・・・と思うと、ちょっと感動です!こういった景色を堪能しながら走ることのできるロードレースは少ないので、非常に貴重です。三方岩駐車場まで残り少し!

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トンネルを抜け岐阜県に入り、38.2㎞地点、三方岩駐車場に到着。白峰の郷土料理、おろしうどんを補給。ただ、おろし大根は食べる気になれなかったので、うどんのみを食す。

ドロップバックからウエストポーチに入れるフラスクを取り出し、ここから約1,000mの山を下ります。

下り坂をどう下るのか?色んな方法があるのかもしれませんが、ここでも心拍数を頼りに、下っていきます。

後で確認したところ、5分1桁〜15秒の範囲で山を下っていました。この間は一人も抜かれること無く、快調に下山。

50㎞を過ぎてくると、世界遺産の合掌集落が見えてきます。

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この辺りは久しぶりの平地。外国人の観光客も多く、非常に気持ちよく走ることができました。

合掌集落を抜け、急な登りを終え、50㎞のフィニッシュ地点である旧白川小学校前を通過していくと、58.3㎞地点、第一関門の寺尾駐車場に。

飛騨牛すったて鍋で、飛騨牛を堪能。肉が柔らかく、思わずおかわり!

寺尾駐車場を越えると、下ってきた道を再び登り始めます。やはりここでも心拍数を頼りに・・・とは思うものの、前半のように歩いて心拍を上げる事ができません。やはり疲労は溜まってきているのは確実です。

そのため、心拍数140前半でボチボチ登っていきます。気温も上がり28度程になっていたようで、暑さも感じます。

途中から金沢在住のランナーと話をしながら、再び第二関門の三方岩駐車場を目指すことに。

山を登っていると、100kmの部の後方ランナーと50㎞の部のランナーが続々と山を下ってきます。

声をかけながら走れるのは互いの力になりますが、三方岩の駐車場に着くまで永遠と多くのランナーとすれ違ったこともあり、声がけ疲れ(?)をしてしまうという予想外の展開に。

それでも、2度目の登頂で精神的には楽になり、後は下るだけ。この時点で8時間57分3秒。残り28㎞はほぼ下るだけだから、12時間切りは堅いかな!と思っていましたが、思い通りにならないのがウルトラマラソンの面白さ。

2度目の登頂で安心してしまい。エイドでの補給も多めに摂取してしまいました。その後、胃が気持ち悪い状態で下ったせいで、胃の中がシャッフルされ、腹痛を起こしてしまいます。

ですが、暑くて水分は摂取しなければならないため、なかなか腹痛が治まりません。

ついに我慢ができなくなり、およそ80㎞地点のトイレに駆け込む。

密室での暑さと、しゃがんだ時の「生まれたての子鹿状態」は忘れることはありません!

そこから一度は復活したものの、さすがに終盤の終盤は疲労で歩いたり走ったりを繰り返し、それでも何とか100㎞を完走することができました。

編集後記

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12時間35分2秒。195位でのフィニッシュになりました。

後半の腹痛とガスに苦しめられましたが、全体を通じて楽しく走ることができたのは大きな収穫です。

ウルトラマラソンの醍醐味は、周りの景色を楽しめること、沢山の人との触れ合いがあることです。今回も多くのボランティアスタッフの皆さんに支えられ、励まされ、走り終えることができました。

心から感謝いたします。

5th

白山白川郷ウルトラマラソンは4回目の開催でしたが、来年からコースが変わります。

スタートが白川村側となり、峠越えも1回。そこからは石川県の松任市へ向けての1Wayとのことです。

2度の峠越えが無くなった分、多くのランナーが参加しやすくなったのではないでしょうか。

非常にオススメのレースであることは間違いありませんので、是非準備をして参加してみて下さい。

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ライター紹介 ライター一覧

浦中宏典

浦中宏典

ビジネスアスリート
データサイエンティスト

株式会社ストレッチサポート 代表取締役
1983年8月12日 長崎県長崎市生まれ

高校卒業後、大学でスポーツ科学(運動生理学・バイオメカニクス)を学び、トレーナーとしてスポーツの世界で実績を積む。

主な活動実績はJR東日本硬式野球部、サントリーサンゴリアス(ラグビー・トップリーグ)、国際テニストーナメント、世界陸上大阪大会、日本大学フェニックス(アメリカンフットボール)他。2011年、サハラマラソンランナーのトレーナーとしてトレーニングと身体のケアを担当。

2011年4月に会社を設立。
テクノロジーの力でスポーツアクティビティを今より楽しくすることで、「もっとチャレンジしたくなる世の中を創る」
ために事業活動を行っている。

2015年4月に開催されたサハラマラソンにランナー兼トレーナーとして出場・完走。
2017年9月にはアメリカ ユタ州を中心に開催されるGrand to Grand Ultra(7日間6ステージ273㎞のレース)に参加し完走を果たす。

自分自身も実践者として、常に挑戦を続けている。

<メディア掲載実績>
テレビ NHKまちかど情報室
雑誌 Tarzan(マガジンハウス)
雑誌 トレイルラン2017夏号(山と渓谷社)
新聞 長崎新聞
ラジオ 中央FM
専門誌 月刊トレーニング・ジャーナル 他多数

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