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ランナー向けウェアラブルデバイスJINS MEME RUNは私達のランニングライフを変えるのか?

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アップルウォッチなどのスマートウォッチを筆頭に、Google GlassやNIKE+ FUELBAND SEなど様々なウェアラブルデバイスが加速度的に普及している昨今、特にスポーツ・健康市場は「激戦区」とも言われています。

ウェアラブルデバイスは、現在でも世界各国にて様々な形態が発売されており、手首又は頭に装着する端末が全体の3分の2ほどを占め、それらを端末の形態で大きく分類すると手首に装着するリストバンド型(腕輪型)もしくは腕時計型、頭に装着するメガネ型等に分類され、各社様々な形状を模索しています。

MM総研によると、我が国においては2013年度40万台だったウェアラブルデバイス市場は2020年度には600万台を超えるまでに成長し、米国においては1,500万台を超える規模になると予測されています。

そんな中、「ランニングフォームを可視化し、全てのランナーを効率の良い走り方へと導くランニングアプリケーション  JINS MEME RUN」が2015年11月5日にリリースされました。

そこで今回、JINS MEME RUNについて、株式会社ジェイアイエヌの一戸さん、渡辺さんにお話を伺ってきました。

そもそもジェイアイエヌってどんな会社?

メガネの価値や可能性を広げるということに対して常にチャレンジを続ける。それがジェイアイエヌのミッションです。

これまでのメガネ業界のビジネスモデルは、メガネに必ず追加料金が発生し、度付きのレンズだとプラスいくら、そこからアップセルが加わることがあります。例えばセールで8,000円のメガネを買ったはずなのに、結局5万円かかりました、というのはよくあること。

そのビジネスモデルを一切やめて、どんな度数の方でも、普通のレンズであればメガネについている値段で提供します!という、ビジネスモデル自体をガラッと変えてしまうチャレンジをしてきました。

それまで安ものと言われていた、樹脂で成形したメガネ(実は軽くてしなやかでかけ心地が凄く良い)に対して、機能を持ったメガネを数多く展開していて「Airframe(エアフレーム)」と言われるシリーズを皮切りに、今はJINS SCREENスクリーンに名前は変わりましたが、スマホやPCを使う方に向けたブルーライトといわれるものをカットしてくれるメガネを展開したり、スマートフォンアプリ上で自分の好きな柄のメガネを作れる「JINS PAINT(ペイント)」などを展開するということも今始めています。

視力が悪い人のためのメガネではなくて、視力がいい人も含めて「メガネをかけることで今の生活が良くなるということを実現したい」。それがJINSの特徴です。

今まではメガネは外界を見るための補助機能だったものを、「自分を見る」ということでコンセプト自体を変えました。

メガネ自体を再定義する。その中で生まれた商品がJINS MEMEです。

JINS MEME RUNが生まれたきっかけは?

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もともとJINS MEMEの開発自体のスタートはセンサーから。目の動きがわかるというのは大きな特徴で、メガネはそもそも顔についているものなので、顔についているという環境を活かす方法は他に何が考えられるだろう?と考えた結果、自然と6軸センサーをつけて頭の動きをトラッキングしていくというところに何の疑問もなく入っていくことができました。

6軸センサーをどう活かすかというのが大事ですが、今一緒に研究・開発をさせていただいている慶應大学でスポーツ医学を専門にされている橋本先生が、歩く・走るという動作は全ての運動の基礎であると私達に教えてくださいました。

実際にランナー人口も多いですし、ランナーの方々のお話を伺っていると、何キロ走ったのか、何分で走ったのか、カロリーをどれだけ消費したのかというランニングの「量」を知るということは色んなデバイスやスマホだけでも取得することはできますが、自分の身体の動きがわかる、ランニングフォームが分かる、どう変わっていったのかという「質」の部分が知れたらもっと良いのになという声が結構ありました。

だとすると、メガネは必ず頭に装着しますし、頭の動きは身体の軸の上に乗っているので、それは身体の動きを反映することに繋がるんじゃないのか?ということで、実際に歩行解析からはじめて、ランニングフォームをフィードバックできるところまで行き着きました。

何の違和感もなく頭に装着できるものはメガネ・サングラスか、帽子しかありません。両方共かける人かけない人、被る人被らない人いらっしゃいますが、帽子に関してはその時々で被る深さや角度が変わってきます。

それに対してメガネは季節などに影響されず、ほぼ同じ位置にかけることになります。

なので、メガネに搭載することで、ランナーの方には安定した情報を提供できるというわけです。

JINS MEME RUNの基本的な機能

基本的にできる機能は「ランニングフォームの可視化」です。自分が走っている時のランニングフォームの変化をユーザーにフィードバックすることができます。

今までは自分のランニングフォームを知ろうとすると、特別な施設で、かつ限られた環境の中でしかできなかったわけです。

それを実際に毎日走るトレーニングの中で、自分のランニングフォームを知り、そこから課題を見つけることができます。

自分の課題がわかるということは、より効率の良いトレーニングを実施することに繋がります。メガネとスマートフォンのアプリケーションで実現していくことを目標に作っているアプリケーションです。

6軸センサーは携帯電話や車や飛行機などにも付いているようなもので、前後、左右、上下、回転などを計測するセンサーが眼鏡についています。

このセンサーで頭の動きを読み取って、そこから分かった情報を実際にユーザーの方には「ランニングフォーム」という形でフィードバックをする機能です。ランニングフォームを解析して、アプリケーションでフィードバックをしています。

実際にどうやってランニングフォームがフィードバックされるか?

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アプリを立ち上げていくと、ランナーの頭を上から見ている図がご覧いただけます。

赤い十字が実際のフォームの「軸」を表しています。

十字が上に移動するということは前かがみの状態、下に移動するということは顎が上がっている状態を表してくれています。

白い点線は最初に設定していただく「目標」です。

この点線の中に収まりながら走り続けることによって、フォームの乱れやブレがない状態で走れているということを表現しています。

白く塗りつぶされているところ(楕円)が今のフォームの状態を表しています。目標に対してちょっと右によって、前かがみになったりすると、斜め上のほうが赤くはみ出てしまいます。それがリアルタイムでフィードバックされるわけです。

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目標はFree、サブ3、サブ4、サブ5と設定ができます。

それぞれの目標によって、ペースと目標の範囲が変わります。

まずは皆さんに使っていただきたいモードはFreeモードです。走り初めの約1㎞の区間で、自分の走行データをもとに、あなたの今日の最初のランニングフォームはこういう状態でした、このペース、このくらいのフォームのブレの大きさ、姿勢の傾きで走っていましたよ!というのを目標として自動で設定してくれます。

それに対して、疲れてきたから顎が上がったとか前かがみになった、ペースが落ちたといった部分に対してアラートを上げてくれるのが、このFreeの機能です。なので、自分のランと今日の走り初めの1㎞のコンディションをベースに、そこと比較をしていくモードです。

モードは距離判定をGPSで使う屋外モードと、身長の情報と歩数の情報を使って距離を推定する屋内モードの2つがあります。

タップしていただくと、画面に白い足が出てきます。これは何かといいますと、右足と左足がそれぞれ自分の身体をちゃんと同じ割合で支えることができているか、同じ力で接地できていますかといったところを表しています。

人間の身体は良くできていて、何かしらの不具合や違和感が発生してしまうと、違和感の出ている足を無意識のうちにかばってしまうんですね。

ある閾値以上でかばっている状態が発生してしまうと、かばっている方の足が赤く出てきて、音声で「左右バランスが乱れている」「右足の接地が弱くなっています」など教えてくれます。

なので、怪我をする前に自分の今の状態を認識できる。

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実際にトレーニング終了後の履歴から

・何キロ走ったのか、

・全体を通しての平均ペース

・ブレイクポイントの距離・・・私達が独自で定義している言葉で、最初の1キロの自分のフォーム、ペースというものに対して、それを維持できなくなった地点はどこですか?というのが、このブレイクポイントです。

ブレイクポイントをもとに例えば、20㎞のランニングをした時のプレイクポイントが15㎞だったら、その距離を徐々に伸ばしていくのが目標になります。

・消費カロリー

・ペース維持・・・ブレイクポイントが発生していたとして、その時の一番の原因は何だったのかを表す指標。ランニングフォームとペースをJINS MEME RUNでは判定をし続けているんですが、自分自身のランニングが安定性を失ってしまった一番大きな原因がペースの悪化だったので、ペースを維持するためには、例えば、長腓骨筋やヒラメ筋を鍛えて総力を上げていきましょうというようなオススメのトレーニング、部位が出てきます。

ランニングフォームの前後のブレが一番大きな原因として判定された場合は、例えば背中を鍛えましょう、腹筋を鍛えましょうなど、その人の課題に対して必要なトレーニングがおすすめされていきます。

それで、トレーニングをするというボタンを押すと今は出てこないんですが、1月に弱点に対するトレーニングを自動で生成してくれるコアトレーニングアプリがリリース予定です。

以上が計測できる項目です。

ランニング中の楕円の動きも、走った後にでも確認することができます。

リリースするまでに苦労した点は?

一番意識した点は、ランナーの方に商品やサービスを届けようとした時に、言葉に説得力がないと響かないと思ったので、まずは自分自身が走り始めました。

自分が実際にランナーとして走って、フィードバックしていく作業が一番今でも苦労しているポイントです。

大学の陸上競技部の方々にもご協力いただきながら、本当に「走れる人達」がどういうスピードでどういうフォームで走るかというデータ集めています。一般の人も同様です。

あとは一般の方は常に安定した環境で走ることが少ないと思うので、不意に発生する動きがどのくらい発生して、どう処理するとランナーの方に正確な情報をフィードバックできるのか?というケーススタディ集めに苦労しました。

今後商品・サービスを広げてくために

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今一番注力しているのは実際に「体験していただくこと」です。使ってもらえれば、「なるほどこれ面白いね!」と思っていただけるような確かな自信はあるので、そういう場を少しずつ広げていきたいなと思っています。

そういった地道な活動に加えて、今後は可能な限りマラソン大会にもブースを出して体験していただく機会を作っていこうと思っています。

編集後記

今回の記事はいかがだったでしょうか?

ランニング人口の増加にある程度の歯止めはかかって来たものの、ランナー一人一人の向上心、探究心、高品質なランニングアイテムの追求などなど、「ランニングの質」を求める動きは益々加速しています。

中でも、自分自身のランニングフォームがどうなっているのかを知りたいという欲求は、初心者から上級者まで、筆者の知りうる中でも多く存在しています。

そこにはもっと速く走りたい、疲れないように走るためには、怪我をしないように走るためにはどうしたらいいのか、などの欲求があるのではないでしょうか。

ランニングの質を追求したいランナーにとって、JINS MEME RUNは1つの画期的なウェアラブルデバイスとなるでしょう。

現状、サングラスのレンズはどこまでカスタマイズできるのか?という問いに対しては、購入時にミラーレンズとクリアレンズが選べる(原宿店・JINS MEMEオンラインショップ限定で12月18日〜1月31日まで)とのことでした。同日12月18日よりJINS MEME取扱店限定で度付きレンズの対応もしていただけるそうです。

2015年12月18日からはJINS MEME Flagship Store原宿にて「JINS MEME MT 7日間無料トライアル(数量限定)」がスタート。JINS MEME Flagship Store原宿に来店後、申込・登録をすると、最大7日間までJINS MEME MTを無料で貸し出ししてくれるそうです。

ということで、益々JINS MEME RUNの進化から目が離せません。

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ライター紹介 ライター一覧

浦中宏典

浦中宏典

ビジネスアスリート
データサイエンティスト

株式会社ストレッチサポート 代表取締役
1983年8月12日 長崎県長崎市生まれ

高校卒業後、大学でスポーツ科学(運動生理学・バイオメカニクス)を学び、トレーナーとしてスポーツの世界で実績を積む。

主な活動実績はJR東日本硬式野球部、サントリーサンゴリアス(ラグビー・トップリーグ)、国際テニストーナメント、世界陸上大阪大会、日本大学フェニックス(アメリカンフットボール)他。2011年、サハラマラソンランナーのトレーナーとしてトレーニングと身体のケアを担当。

2011年4月に会社を設立。
テクノロジーの力でスポーツアクティビティを今より楽しくすることで、「もっとチャレンジしたくなる世の中を創る」
ために事業活動を行っている。

2015年4月に開催されたサハラマラソンにランナー兼トレーナーとして出場・完走。
2017年9月にはアメリカ ユタ州を中心に開催されるGrand to Grand Ultra(7日間6ステージ273㎞のレース)に参加し完走を果たす。

自分自身も実践者として、常に挑戦を続けている。

<メディア掲載実績>
テレビ NHKまちかど情報室
雑誌 Tarzan(マガジンハウス)
雑誌 トレイルラン2017夏号(山と渓谷社)
新聞 長崎新聞
ラジオ 中央FM
専門誌 月刊トレーニング・ジャーナル 他多数

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